妥協点Kと動く点P[ k.y ]

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貴女side.




軽口叩きあって学校に向かう。





貴女「結局、前と変わらないんだろうな」





キヨ「なにが」





貴女「付き合っても付き合ってなくても、軽口言い合って笑って過ごすんだろうなって」





キヨ「イチャイチャカップルになりてーんなら合わせてやるよ」





貴女「え、キモすぎ」





キヨ「はー、うっざ」





貴女「それよりさ、なんで妥協とか言ってきたわけ」





キヨ「いや、それはさー…そのキャラがあるわけじゃん。俺には」





貴女「ナルシストキャラ？…あ、それは素か」





キヨ「うるせー。彼女作らないキャラですー。」





貴女「え、あれキャラなの」





キヨ「俺の昔からの好きな人が彼氏作らないキャラだと思ってたから作ってこなかったのに、中学のときあの変態ストーカー彼氏居たとか言うし」





貴女「…は？だれそれ」





キヨ「お前様ですけど」





貴女「私そんなキャラ立ててないよ、お淑やかなお嬢様キャラじゃん」





キヨ「あら、キャラって認めなさるのね」





貴女「あ待って、撤回。素ですあれは」





キヨ「まあ、それで今更懇願して彼女作るのもなーって思って、妥協とか言っとけば、はぐらかせんじゃん？」





貴女「やっぱあんたってさ、えせ陽キャだよね。言い換えれば真の陰キャ」





キヨ「うるさ、はー、うるさ」





貴女「でもまあ、初めからガチで言われてたら振ってたな」





キヨ「だしょー？だから、俺は頭を回してね、考えたって訳」





貴女「はいはい、分かりましたよ」





キヨ「頭のいい俺に惚れ直したろ」





貴女「あーうん」





キヨ「おい！」





相容れないと思ってた彼は、意外と私と似てるみたいで、これからも笑いながら過ごしていくんだなって、そう思った。




付き合うきっかけになってくれたストーカーの金子さんは、毎日一緒にいるキヨが怖くなったのか私の前に姿を現すことは無かった。




これからも、何かある度に言い続けてやろうと思う。





" 妥協 "だもんな、って。

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