16 ページ16
貴女side.
授業終わりのチャイムが鳴る。
各々帰りや部活の支度をして、教室を出ていった。
私自身も、一息つくと教室を走り回っていたキヨがぶつかってきた。
キヨ「…っぶね、」
貴女「ちょ、走らないでよ」
キヨ「あ、パン忘れんなよ」
貴女「はいはい、頑張って」
昼の心配はどこに行ったのか、急いで部活に向かっていった。
教室には私しか居なくなった頃、
男子「ごめんね、呼び出しちゃって」
振り向くと返事をする前に話題がふりかかる。
男子「Aちゃんって、キヨと付き合ってるの?」
貴女「いや…正式に付き合ってるわけじゃなくて」
男子「ウチの部活ってさー…真面目にやってる奴ほど付き合っちゃいけなくてさ」
貴女「は、はぁ」
男子「キヨって、次期主将じゃん?コーチが知ったらブチギレると思うんだよねー」
貴女「…何が言いたいんですか?」
男子「俺と付き合おーよ」
貴女「…お気持ちは嬉しいんですけど」
男子「キヨとどこまでしたの?絶対俺の方が上手いから…あ、今試してみる?」
こんなことだろうとは思っていた。
キヨが心配していたのも、こういう事だからだろう。
引き寄せられてキスを
……なんて事は無くて
キヨ「なーに部活サボって人の彼女落としてんの?」
男子「っ!」
貴女「アンタねえ……」
男子「何でいるんだよ!」
キヨ「ま、そりゃ…」
そう言って私のカバンを乱雑に開けると、それを取り出す。
キヨ「ぜーんぶ、聞いてたから」
画面をタッチすると、電話終了の音が教室に響く。
貴女「2人して部活サボって……」
キヨ「お前が行かないっていえば良かったんだよ」
貴女「私…ほら、性格良いし?お断りするのは酷いじゃん?」
キヨ「はいはい、…つーかお前なんだよ、部活真面目にやってるやつは彼女作っちゃいけねーって。」
男子「そ、それは…」
キヨ「逆だろ?やる気ねーならやめろって、コーチの口癖だかんな」
男子「くそ…っ、」
キヨ「明日には退部だな〜」
そんなやり取りの最中、駆け足で教室に向かってくる音がした。
こーすけ「…あ、あれ?…ちょうど良かった…なあ、俺の携帯知らね?」
キヨ「あー、借りてたわ」
こーすけ「…ん?な、なんだよそれ!」
キヨ「お前のおかげだよこーすけ。さんきゅ」
70人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琳耀(プロフ) - NOAさん» コメントありがとうございます!必ず最後まで更新しますので、お待ち頂けますと幸いです( ; ; ) (2022年4月13日 12時) (レス) id: 00a7c84ca7 (このIDを非表示/違反報告)
NOA(プロフ) - いつまでも待ってます!自分のペースで頑張ってください! (2022年4月10日 19時) (レス) @page31 id: 699bf3c217 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:琳耀 | 作成日時:2021年8月6日 21時