[ urt snr ]嘘 U side

story24 ページ24

うらたside.




昔から、熱しやすく冷めやすい所はあった。




高校時代から絡んでるアイツらはよく分かっている。




手に入りにくいものを手に入れようとする




それが何にも代えがたい快感であった。




……でも、




­­「何それ、意味わかんない」




「ほんと最低」




「優しくてカッコイイなんて思った私が馬鹿だった」




「顔も見たくない」




俺の歯車はそこで壊れた。




高校卒業と同時に、もう治そうと思っていたのに




そんな意識とは別に、俺の本能は治ってはくれなかった。




無意識に、愛した彼女を傷付けた。




それから10年、色恋沙汰に首を突っ込まないようにしていた。




ファンの子なら既に俺のモノだから、熱することも無かった。




他メンバーのファンに気が揺らいだことはあったが、グッと堪えていた。




そんなある日




センラ「俺、彼女できたんですよ」




リハーサルの休憩中、ニコニコしながら話して写真を見せてくれた。




可愛らしい子だった。




名前はAちゃん。




出会いこそ教えてくれなかったけど、とてもいい子でいつか結婚したいなんて惚気けていて。




まーしぃが会いたいなんて言ったから、ご飯行ったら本当にとてもいい子で、




5人で何回も遊んだ。




いっぱい、数え切れないくらい笑った。




そんな彼女に、俺は




心惹かれていた。




駄目だなんて思っていた頃は既に遅くて、




後戻りは出来なかった。

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