story21 ページ21
うらたside.
うらた「落ち着いたか」
あったかいココアの入ったマグを2つテーブルに置いた。
貴女「…ごめん」
うらた「いや、俺はいいけど」
貴女「…優しい、ね」
うらた「…優しいのか」
貴女「優しいよ…うらたくんは……優しすぎ」
うらた「なんか、ごめん」
遠ざけないといけないのに、優しくするのは、世話を妬いてしまうのは俺の性格上か、それとも……
うらた「泣くほどの、何かがあったんだろ。話せるなら、聞くけど」
言ってから気づいた。こんなこと聞いちゃいけない。
貴女「……え…」
うらた「いや、話せないなら無理に聞かない」
貴女「ううん、…多分……話せる」
うらた「そっか」
マグカップを置いて、ソファから立ち上がる。
かなりの間を置いて俺の方を見つめる。
やばい、言うな…頼む
貴女「…私ね、いつからかは分からないけど……」
好きになったみたい。
うらた「…は……」
貴女「だから、優しくされると勘違いする。」
分かってる。優しくしちゃダメって。辛いのは俺も、君もそうだって。
うらた「いや…待てよ」
貴女「困るよね、分かる。分かってる。」
うらた「…困るっつーか、動揺してる」
予想以上にバクバクする心臓に、冷や汗。
貴女「あはは、ごめんね」
うらた「まだ、センラのこと頭にあると思ってたから」
貴女「私も不思議なんだよね。いつの間に?って感じ」
うらた「…返事は、保留でもいいか」
"逃げ"の一言。
目を丸くする彼女。
希望に沿える答えは返せないかもしれない。
貴女「…うん、ありがとう」
うらた「俺…最低だよな、人の好意踏みにじって急に会えないとか言って…悪い」
これは、本心だった。
自分の好きな時に会って、都合が悪くなったら切り捨てる。
彼女の気持ちなんて、無視して。
貴女「そんなこと、ないよ。」
そう笑ってくれる彼女に感謝しか無かった。
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琳耀(プロフ) - りょくちゃさん» りょくちゃさん!再びコメントありがとうございます!そして最後までご覧頂きありがとうございました!かっこいい所をかっさらって行ってしまうところ良かったですね…(自惚れ)楽しんで頂けたようで何よりです! (2021年8月6日 21時) (レス) id: cdd435611e (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 連載お疲れさまでした。smさんがすごく格好よくて結果的に前よりみんなが仲良くなったようで、、、すごく素敵なお話で楽しかったです!次回も楽しみにしてます! (2021年8月6日 21時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
琳耀(プロフ) - りょくちゃさん» 本編、別視点とありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです!(^^)ぼちぼち更新しますので気長にお待ち下さい! (2021年6月3日 21時) (レス) id: cdd435611e (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 本編から来ました!もうメチャメチャドキドキします!!更新たのしみにしてます! (2021年6月3日 21時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琳耀 | 作成日時:2021年6月2日 8時