【Genshin】ならばあなたと生きましょう (ページ23)

今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:35,492 hit

ページページ23

ウェンティはぱちり、と瞬いた。この回答は予想していなかったのだろうか。それとも、おかしな回答だっただろうか。私は言葉を続ける。

「璃月では、仙人と人間が契りを交わし、半仙という……仙人と人間の間に生まれた存在が居て、それが受け入れられている。あのお堅い璃月でそれが受け入れられて、モンドで受け入れられないことはないだろう。それに、風神バルバトスの幸せなら……誰だって喜んで祝福してくれるだろう」

ウェンティは、暫し機能停止した機械のようにぼーっと私を見つめたあと、我に返れば頬を抓った。何故。

「う～っ、痛い！」

そりゃそうだろう。結構強めに抓っていたからな……。私は呆れながらため息を吐いて、彼が抓った頬を撫でてやった。
ウェンティはごめんねと涙目に言った後、ふふっと満足そうに微笑み、ずいと顔を近づかせた。

「君はそう思うんだね。なら、まだ可能性は残されている。
「……ところでA、まだ恋人もいないよね？」

「？あぁ、いないが……突然どうした？」

首を傾げる。はて、私の恋人の有無を気にする必要がどこにあったのだろう。まぁ聞かれたことだし素直に現実をお答えする。別に恥ずかしいことでもないしな。
私の答えに、ウェンティは嬉しそうに微笑んだ。……なぜ嬉しそうなのだろう。こちらとら同い年が次々と結婚していて、胃が痛いのだが。
先程からのウェンティの行動の文脈がイマイチ読めない。どういうことだろうか。

「そっかそっか！なら、まだまだこれからもよろしくね、可愛い作家のお嬢さん♪」