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A視点
白いワンピースに身をまとい、水と花、線香にお菓子を持って、緑の多い道を歩いていく
いつも通り足を進めていき、着いたのは"轟燈矢"と掘られた墓石の前だ
いつもだったらそのまま、持ってきている水で墓を洗い、新しい花を生けるのだが、今日はいつもと少し違うことが起きていた
私以外ほとんど、誰も来ないところに、ツギハギのコートを着た黒髪の男が、特に何をする訳でもなく、墓をじっと見ていたのだ
彼は私の気配に気づいたのだろうか、こちらに振り返り私を見つめる
彼は少し驚いたように私を見ていた。そんな私も、彼から目を逸らせなくなった
彼の目があまりに燈矢くんの目にそっくりだったからだ
その青い目を見るだけで、私の中の蓋をした感情が、言うことを聞かなくなりそうになる
「あんた、こいつの墓参りに来たの？」
数秒間見つめていた私は、彼の声で意識をこちらに戻す
『え･･･あっ、はい！そうです･･･お兄さんもですか？』
「まー、そうだな」
『燈矢くんとお友達ですか？』
「そうかもな」
かもな？
「お前よく来るの？」
『はい。燈矢くんと月命日には絶対に。後は、気持ちの整理がつかない時とか、悩んでる時とかに』
「ふーん。今日は命日じゃないから、何か悩み事か？」
『はい。ちょっと仕事で』
「ヒーローも大変だな」
『そうですね。ってなんで私がヒーローって』
「去年のヒーロービルボートチャートJPに出てたろ」
お兄さん、ヒーローに興味あるんだ、どちらかと言うとビィランぽい見た目なのに･･･って今のは完全に偏見。良くないそういうの
『お兄さん知ってたんですね』
「そりぁまぁ、今をときめく若手美人ヒーローだからな」
『美人って』
「綺麗な顔してるだろ･･･って、はは。顔真っ赤」
『お兄さんがからかうからですよ！』
こちとら男経験なんてないんだ、仕方ないだろ。私は燈矢くん一筋な女なんだよ
にしてもおかしいな、美人とか可愛いとか、容姿を褒められることなんてよくあるし、いつもは上手く受け流せるのに
「悪かったよ。･･･悩み事あるなら聞くけど？どうする？」
『え。いいんですか？』
「墓に向かってただ喋るより、生身の人間に話した方が、悩み解決すんじゃねーの？嫌ならいいけど」
『いえ！お話聞いてください！』
「はは、食い気味。･･･下のベンチで待ってるわ」
『はい！』
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朔弥(プロフ) - いえいえー。応援してます!!更新頑張って下さい！ (11月26日 17時) (
レス) id: a46ae38948 (このIDを非表示/違反報告)
リム(プロフ) - 朔弥さん» コメントありがとうございます！間違ってました。直しときます！ (11月26日 16時) (レス) id: 236e7176e5 (このIDを非表示/違反報告)
朔弥(プロフ) - ビィランではなくヴィランでは？ ちょっと気になったのですいません。 (11月26日 15時) (レス) @page18 id: a46ae38948 (このIDを非表示/違反報告)
リム(プロフ) - 淡雪心美さん» ありがとうございます！更新頻度はゴミですが内容は決まってるので、最後までお付き合い下さい！ (11月18日 22時) (レス) id: 236e7176e5 (このIDを非表示/違反報告)
淡雪心美(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (11月11日 0時) (レス) @page19 id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リム | 作成日時：2023年6月24日 9時
