プラタナスエスケープ【約束のネバーランド】 (ページ25)

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▼24話ページ25

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一方森の中ではエマがシスターに追われていた。エマの前方フィルとビビアンの姿。エマを見つけたフィルが「エーマー！」と彼女を呼ぶ。そのままエマは二人を抱え走り出した。

「口閉じて！」

舌を噛まないようにと声をかける。エマは二人の弟妹を抱えているにも関わらず軽々と崖を越えていく。

どれくらい逃げ回っただろうか。エマ達3人は今岩陰に隠れ、すぐそばにいるシスターから身を隠していた。

「二人抱えて走り続けて…疲れたでしょうエマ」

さすがに人二人抱えて長時間走り続けていては体力を消耗する。エマは荒れる息を静かに押し殺す。

「休まなきゃ動けないわよね。こんな追われ方したこともないでしょうし」

「 ( 嘘…！シスター汗一つかいてない…！！ ) 」

シスターは「知ってる？」とゆったり話し出す。

「ノーマンの弱点は＂体力＂。昔体が弱かったんですってね」

「 ( ママからの情報…？ ) 」

「レイの弱点は＂諦めが少し早いところ＂。判断が早い分切り捨ててしまうのも早いのね」

シスターはガサガサと草の影を探しながら次々と言葉を紡いでいく。

「 Aの弱点は＂自分を過信しているところ＂。あの子は何でもできるが故に、自分の力に頼りすぎなところがあるみたい」

だんだんとシスターの影がエマ達に近づく。どくんどくんと鼓動が大きく脈を打つ。

「そしてエマ。あなたの弱点は＂甘さ＂。追われているのに他の子抱えて逃げちゃうような＂甘さ＂…よね」

ギリ、と歯を食いしばる。よく分かっている…否定できないことが悔しい。

「諦めて出てきなさい」、「悪いようにはしないわ」とシスターはエマに呼びかける。

「もしあなたがあのひら＂収穫＂を見たのなら、私はあなたの味方よ」

「 ( ……え？ ) 」

＂収穫＂。シスターは今たしかにそう言った。その時上から大きな影が落ちる。

「見ぃつけた」

＿＿＿残り、3人。

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