▽2話 ページ3
・
朝ごはんを食べた後は、決まってテストがある。
数分前まで賑やかだったこの教室も、今は怖いほどにしんと静まり返っている。
《 Age11 Type1
各問10秒以内に答えなさい。それでは始めます。 》
《 第1問。立体Aの展開図として正しくないものを選びなさい 》
＿＿ピッ
《 第2問。次に描かれた立方体の総数を… 》
＿＿ピッ
《 第3問。この数列の第50項目に来る数を… 》
＿＿ピッ
《 ＿＿＿第18問。次の不等式の表す領域を… 》
《 第25問＿＿＿ 》
《 第32問＿＿＿ 》
《 第46問＿＿＿ 》
《 第56問＿＿＿ 》
《 第60問＿＿＿ 》
『 ……… 』
《 続けてType2＿＿＿ 》
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿
「 終わったぁ 」
「 つかれたぁー 」
テストが終わった瞬間、ピンと張っていた糸が切れたかのようにワイワイとざわめきだす教室。机に突っ伏す子、伸びをする子、お喋りをする子…不意に隣に座るエマに目を向けるとぱちりと目が合った。
「 Aどうだった？ 」
『 いつも通りかな。エマは？ 』
「 今日は満点の自信ある！ 」
そう言って彼女はにっこり笑う。
このテストは300点満点。
すると前の方から「 結果を返すわね 」とママの声。どうやら今日の点数が出たようだ。
「 ノーマン、レイ、エマ、A。すごいわ4人とも！また300点、
「 イェーイ！ 」
ママに褒められ両手をあげて喜ぶエマ。私達最年長4人の中では彼女がいちばん子どもらしい。
エマはテストが嫌いではないらしい。理由はママが褒めてくれることが嬉しいから。それに終われば思い切り遊べるとも言っていた。
するとこちらに近付く影が2つ。ノーマンとギルダだ。
「 A。今日も満点だったね 」
「 すごいわね、連日満点取るなんて 」
『 今ノーマンと7日間で満点を取った数で勝負していてね。負けたくないだろ？ 』
「 どっちが勝ってるの？ 」
「 同点さ 」
その勝負も今日で5日目。当然ノーマンもこの5日間全て
エマ含めほとんどの子がこれから外で鬼ごっこをするようだ。
私は図書室に寄ってから混ざることにしようかな。
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かと - 初めまして！とっても面白くて素敵な作品ありがとうございます！！☺︎読んでいてとても楽しかったです。これからも応援しています！ (3月19日 0時) (
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作者名：ちょき | 作成日時：2023年10月21日 13時
