プラタナスエスケープ【約束のネバーランド】 (ページ13)

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▽12話ページ13

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「レイ！？それにA…！！」

「悪ィ、ツケてきた」

まったく悪びれる様子のないレイに苦笑いのノーマンと声も出ないほどに驚いた表情のエマ。

「いー加減気になるから問い詰めようと思って」とレイは持っていた本を私に預けエマとノーマンの肩に腕を回す。

「門で何があった？」

『私も知りたいな』

「え？」

「だって明らかに様子おかしかったし、＂間に合わなかった＂のにお前ら手ぶら。何もねぇわけねぇだろ」

吐け、と2人の肩に回す腕に力を込めるレイ。ノーマンは笑っているがエマは些か苦しそうだ。

笑いながら少し力を弱めるようレイに言うと素直に応じてくれる。ノーマンは観念したのか「助けてくれる？」と私達を見つめた。

「？おう」

『私にできることなら』

「話すよ。僕ら全員ここから逃げなくちゃならないんだ」

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「鬼…農園…ママが敵…？……ヤバくね？あっ、だから格子窓！」

『それ、本当なの？』

「うん…嘘みたいだけど、全部真実」

「 …A、大丈夫か？」

私の心情を心配してかレイが声をかけてくれる。エマとノーマンもこちらを見ているような気がする。

あの夜、門で見たのは荷台に乗ったコニーの死体。そして鬼と話すママ。この施設は農園で、ママは飼育監。私達は食べられる為に生きて(育てられて)きた…というのが今のエマ達の話。

『 …そうか、なるほど…やっぱり… 』

「やっぱりって…どういうこと？Aは気付いてたの？」

『実は前々から疑問に思ってて…慎重に調べてはいたんだ』

ネジ穴を潰された格子窓に一通も届かない手紙、首筋の認識番号(マイナンバー)。それにあの本も…

『何か裏があるとは思っていたけど、まさか私達が食用児だったなんてね』

「すごいねA…私10年間過ごしてきても何も疑問に思わなかったのに」

『そうと判れば逃げる計画を立てなきゃね』

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