笑えばいいと思うよ、にっかりと。 ページ7
全校朝会
あぁ、何て平和な響きなんだろう。
実際は平和なんて御門違いもいいところだがな。
何を隠そう今日は月に一度の全校朝会である。
帰りたい、切実に帰りたい。
知ってる？人間って刀装つけれないんだぜ。
やれる事といったら、そのまま刀装をぶん投げる位じゃなかろうか。
役人時代にやられたことがある。
先輩にな。
めっっっっちゃ痛かった。
あの時の先輩はもはや人間ですらなかった。
あれ絶対後ろに般若憑いてたって。
兎にも角にも本校舎へ行くために、私は坂を下っている。
おぉう、やっと着いた。
いつ見ても見下す様な視線しか寄越さないね。
私のプラスチックハートに罅ができてしまうだろう？
おばあちゃんは若い子の視線に敏感なのさ。
察してくれよ、頼むから。
そんな私の心境を他所に着々と進んでいく全校朝会。
「ごめんなさーい、3−Eの分忘れたみたい。すいませんけど、全部記憶して帰って下さーい」
あははははははは、と体育館に笑い声がこだまする。
笑顔で謝罪されて堪忍袋の緒が切れそうだ。
もし先輩がいたら、さぞかし素敵な光景が広がっていることだろう。
精神だけでなく物理攻撃も繰り出していたに違いない。
もしくは刀装でも可だ。
私の黄金の右腕が唸るぜ‼
そんな私の心境を他所にまたもや着々と進んでいく全校朝会。
E組の校舎に戻る前に自動販売機でお茶を買おう、と思っていたのだ。
何てこった、恨むぜ神様！あっ、神様に呪われてたわ私。
潮田さんが絡まれているじゃありませんか。
その少し離れた所に先生方が居た。
私隠れてたけどね、割と近くにいたから潮田さんの殺気感じちゃったYo‼
殺気なんて久々に…………いや、転生してる刀剣様に向けられた事あるな。
やったね、私モテモテ()だ。
………………………………………………………………笑えばいいじゃない⁉もう笑い飛ばしてくれよ‼
そうだ、教科書を投げよう。→←YESロリショタNOタッチ（15歳はショタではないだろうが）
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作者名：曼珠沙華 | 作成日時：2016年8月8日 18時
