存在【K】 4 (ページ9)

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伏見：「ん……？誰か出てきた」

八田：おっ、赤い怪物か？

伏見：「違う。下っ端が様子見に出てきただけみたい」

店に被害が及んでいるわけでもないし、一般人でしかも多くは中高生。

子供相手に問答無用で殴りかかるわけにもいかないだろう。

隠し撮りの写真の時と同じく、jungleの手口だ

伏見：「美咲、A、日向中の連中を見つけた。

マップ送るからそっちで見えるか？」

鎮目町のマップ、そのマップ上の一点に、小さな光が星雲のように密集しているところがある。

光は密集したままゆっくりと移動し、やはりバーHOMRA前の三叉路を目指している。

この光が日向中の生徒の端末の位置を表しているのだろう

八田：マップ確認

『今居るビルの反対側から見えそうだね』

八田：よし、ちょっと待ってくれ

美咲はスケボーに乗り「Aも乗れ」と手を差し出した。

足場が不安定なのに気がついたのかおぶってくれた

八田：しっかり捕まってろよ？

よっ、と

地面を蹴り隣のビルへ移動した。

真冬に浴びる風ではないなと、全身で感じた事だった

八田：あの辺か………おっ、見つけたぜ。

クラス違うけどみんなうちの3年だ

美咲は目がいいから一人一人を判別できるようだ。

私には皆黒い点にしか見えない