存在【K】 4 (ページ3)

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この条件で格安の物件だったので、美咲が即決しようと言った。

条件が良すぎると思って調べてら殺人事件があったという曰く付き物件だったのだが………

美咲には言ってないんだよね…………ま、いっか

『それで美咲、そっちの準備は？』

八田：任しとけって。

前言ってた新しい足、調達したぜ

梯子を使わずにロフトから飛び下り、ロフトの下に潜り込んで1度視界からきえた。

因みにロフト上が猿比古と私。ロフト下が美咲。

それ以外が共有スペースという風に領域を決めた。

ガッ！と、床を鋭く打つ苧とと共に美咲がロフト下から勢いよく滑り出てきた。

向かい側の壁までそのまま突進し、壁手前でぎゅるんっと半転してこっちを向き止まった

「へへん」とドヤ顔で胸を反らした美咲が足で踏んでいるものは

伏見：へぇ……スケボー？

八田：公園でこれ練習している大学生くらいのグループが居て、ピンと来たんだ。

これなら小回り効くし、街ん中を移動するのにうってつけだって。

でさ、使ってないのがあったら譲ってくれねぇかってソイツらに声かけたんだよ。

お前中坊か、キックフリップくらいはできるんだろうな？って言われたから、キックフリップって何だって訊いたらソイツら笑ってさ。

1時間でできるようになったら俺らが持ってる中で一番良いボードやるぜ、って煽りましたやがったんだ。

じゃあ1回だけ手本見せてくれよ、やってやるぜ、って俺は請けあったわけだ。

そんで俺は1時間どころか1回で見事成功させて、連中の度肝を抜いてやったってわけ。

ま、俺の運動神経にかかればチョロいもんだぜ

腰を両手にあて、鼻を高くして武勇譚を披露する美咲の両手が擦り傷だらけになっていた。

長袖長ズボンで隠れているがどうせ身体も痣だらけなんだろう

『1回で成功、ね』

八田：な、何だよ、疑うのかよ

半眼に気づいて美咲はばつが悪そうに両手をお尻の後に引っ込めた

八田：ま、まぁ始めたばっかりだからこんなもんだけど、作戦まで後1週間だろ。

1週間あれば完璧に乗りこなしてやるって

1週間後、私達は

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