隣で笑って 7【赤羽業】 (ページ7)

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東雲side

解散して執事に迎えに来させて帰宅した。

暁月Aに絶望を与える。

それが今日の目的だった。

赤羽業との仲の良さは隠密隊の口から毎日のように出ていた。

だから彼を奪って暁月Aを嘲笑ってやろうとしていたのに…………

東雲：やっぱり、もっと派手にやらないと駄目みたいね……っ

律：東雲さん

携帯から自律思考固定放題、律の声がする。

見てみると画面にはカメラマンの格好をした律の姿があった

東雲：アンタ、その格好何？

律：実は今、皆さんのお部屋の様子を見るのにハマっているんです！

変な趣味ね…

東雲：いいわよ、見せても。

その代わり暁月Aの部屋も見せなさい。

何かに使えるかも知れないわ

律：はい！

送られてきた画像は外装と暁月Aの自室であろう部屋だった。

立派そうなお屋敷だけど、あちこちにツルが張っていたり蜘蛛の巣があった。

化け物屋敷ね。

部屋も凄まじく古っぽくて机やベッドはなく、畳が1枚床に敷いてあっただけだ

東雲：アイツにはお似合いの場所ね。

こんな場所で住みながら浅野君に近づくなんて、身分の違いをわきまえなさいよ

律：あの、東雲さんのお部屋も撮ってよろしいでしょうか

東雲：ええ、姫稀は人工知能にも優しいから特別に撮らせてあげる。

綺麗に撮るのよ？

律：ありがとうございます！

…………あの、この写真は？

携帯を持って部屋の中を歩き回り、机の方を撮らせるとそう質問をされた

東雲：浅野学秀。

姫稀の王子様。姫稀だけの王子様よ。

彼は姫稀と結婚するの。

なのに、ド庶民の暁月Aは姫稀から浅野君を奪った………っ。

だからあの子を消すの。

あの子を消せば私が浅野君と結ばれる。

知ってる？

姫稀、浅野君から告白されたの。

その時は断ったわ。男は焦らせば焦らすほど燃え上がるから。

けど焦らしすぎたから暁月Aに取られた。

だから消すの。消してもう1度告白させるの。

そうすれば完璧な姫稀の人生になるの！

ああ、浅野君………待っててね……？

姫稀が悪い者をやっつけるから