存在【K】2 (ページ23)

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穂崎side

猿比古が学校に行っている間、私はずっとゲーム三昧だった。

小腹が空いた時にはベッドの下の引き出しに詰め込んであるお菓子を取り漁ったりしていた

廊下で足音が聞こえたから猿比古が帰って来たとわかった

ｶﾞﾁｬ

何時ものようにノックをしないで入ってきた。

ただ今回は八田君も一緒だった

伏見：ただいま

『……お帰り』

伏見：八田がどうしてもプリント渡したいって

挙動不審のようにその場で目をキョロキョロとさせている八田君。

プリントを持って近寄ってきた彼に

『要らない』と答えた

『八田君は要らない。

猿比古だけ居ればいい』

何で八田君が…………。

私だけの猿比古なのに

嫉妬感を表すように私は八田君に怒りのこもった言葉を言ってしまった

『帰って』

猿比古は誰にもあげない。

絶対に誰にも

伏見：……八田。

近くにコンビニにあるから、何か飲み物買ってきて

察したのか猿比古は八田君を部屋から出した。

彼は素直に出て行った

伏見：A、八田の事嫌いか？

『……うん……。

猿比古、取られちゃう』

伏見：昨日も言っただろ。

八田が居ても俺はAのだって

『……それでも嫌だ。

猿比古以外が私の世界に入ってくるのは、絶対に嫌なの』

ヤンデレかと自分で突っ込みたくなった。

けどこれが本心だ。

猿比古を取られたくないし、自分の世界に猿比古以外の人に歩み寄ってほしくない

伏見：八田はお前と仲良くなりたがってた。

今日ずっと、Aの話しかしなかったし

『……私の…？』

伏見：うん。

Aの身体が少し強くなったら3人で行きたい場所とか話してた。

それからAとゲームしたりしたいって

……八田君は、猿比古だけと仲良くなりたいんじゃないの……？