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自宅に帰るのは何ヵ月振りだろう。



普段は猿比古の家に居るし、その家に誰か帰ってくる時はネカフェに行くし。



誰もほとんど帰らないこの家は、もう空き家に等しいだろう。



猿比古の家のように赤煉瓦の外装の洋館。



両開きの窓が数えるのを諦めさせるほどあり、見るからに金持ち貴族の住む家だ。



空き巣が黙ってないだろう。



どうせ私の部屋には入れないんだし、全部根こそぎ盗んでいけばいいのに……という気持ちを胸に玄関を開けた。



玄関を開けたすぐ入ると、猫の形をした置物がある。



父親の趣味だ。



30手前の男の気持ち悪い趣味。



これがあるという事は、空き巣には入られてない。



こんな売れば大金になりそうな物を残して去る間抜けな空き巣はいないだろう。



厨房にはメイドが作ったであろうご飯。



それをゴミ箱に捨て冷蔵庫からミネナルウォーターを出して、一口含みしまった。



この家は3階建てで、私の部屋は3階の一番手前。



私の部屋以外この階は使われてない。



そう造られていてる。生まれた時からずっと



…………一人………なんだ………



ベッドに倒れ込みウサギの抱き枕を抱え、部屋には荒い息が規則的に聞こえる。



側には何時も猿比古が居て、離れる事なんてなかった私達。



一人ってこんなにも寂しいのだというのを何年振りに思い知っただろうか



『……猿比古……』



あの子と、八田君と出会ってから何かが変わった気がする。



猿比古の世界から私が弾き出され、抜けたその場所には八田君が入った。



そんな感じだろうか。



何時か猿比古は、私に見向きもしなく━━



ガチャ



部屋のドアが開く音だ。



ゴロッと向きを変えて見てみると、猿比古の姿がそこにはあった

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悠紀(プロフ) - 続編おめでとうございます またこれからも拝見させて頂きます!頑張ってください。 (2017年3月13日 8時) (レス) id: 8bd27ddb79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神夜 | 作成日時:2017年3月12日 15時

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