慰めて、研磨

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昨日、あの後

生徒指導室で事情聴取があった。


個別に呼ばれ、複数の先生と面談。

待機してる間は先生の監視の元、自習をした。


今回の件に関しては、
どちらにも非があるということで、皆反省文になった。

逆に言えば、反省文で済んだ。


いつメンと話し合いの場が設けられたが、
和解することは出来なかった。


そして今日、教室は殺伐としていた。

研磨とも一言も口を聞かず、
均衡状態が続いたまま放課後まで過ごした。



「Aチャン、ちょっといいかな」



学校も明日で夏休みか、と席を立った時
いつメンに呼ばれ後を着いていく。

研磨はもう、部活に行ったみたい。


人気のない空き教室に入ると五人に囲まれた。

両脇を抑えられ、身動きが取れない。



「最後のチャンスだよ。謝って」



私は嘲て「嫌だね」と笑う。

すると髪を掴まれ、頭を下げさせた。


痛みに声が漏れる。



「孤爪くん、だっけ？」



その言葉に身体が反応する。



「研磨が何」

「あー、研磨っていうの？結構可愛いよね」



頭に血が上るのが分かった。


両脇の二人を振り払おうとしたが、
地面に抑えつけられた。



「研磨に何かしたら許さない！」

「あーもしかして好きだった？」



じゃあさ、と私に条件を提示する。



「出来るなら、アンタ達から手を引いてあげる」



卑怯だと思った。

そんなことをしたら、研磨から嫌われるに決まってる。


でも、それをすれば、

私にも研磨にも嫌がらせはしない、と。


そんなことちっとも信じられないが
研磨に何もされないなら、私は条件を呑んだ。

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