#14 ページ14
一斉に視線が集まる。
周りからはどよめく声。
一週間もサボった奴が久しぶりに部活来て
開口一番「オーバーワークですよ」って偉そうに…。
「遅いよ、Aちゃん」
汗だくの及川さんは私を見て安心したように微笑み
力抜けたのかその場に倒れた。
私は駆け寄り、名を呼びかけた。
「退け」
そう言うと岩泉さんは及川さんを抱え
「お前も来い」と私に吐き保健室に向かった。
寝ている及川さんを挟んだ向こうでは
岩泉さんが溜め息を零す。
なんとも気まずいこの状況。
「…この間は悪かった」
私が口を開きかけた時、岩泉さんが私に言った。
「い、いや、そんなっ。
岩泉さんが言ったことは正しいですから」
「いや…俺が悪い」
手を握りしめ、ゆっくりと口を開く。
「…頼って欲しかったんだ。
お前が一年の頃にいじめに合って以来、
俺らは全員で、Aを守ろうと決めた。
お前はもう、俺らのチームメイトだからな。
だから、一人で悩まないで欲しかった」
チームメイト。
その言葉が私にとってどれだけ嬉しい言葉なのか、
きっと岩泉さんは分かっている。
男女の壁、マネージャーという一線、
そして何より及川さん目当て。
ずっと、チームメイトとして接して欲しかった。
なのに私は…一人で悩んでた。
「俺は先に戻るから、お前はまだここに居てやれ。
及川が起きたら一緒に来い」
立ち去ろうとする岩泉さんに深々と頭を下げた。
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夜桜伊織(プロフ) - ハルさん» わっ、1年も経つんですね！？そう言って頂けて凄く嬉しいです！！ (2020年6月4日 0時) (
レス) id: 022836b4c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 一年越しで本当に申し訳ないんですが、この作品すごく好きでした！！！ (2020年6月3日 14時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜伊織 | 作成日時：2019年5月23日 20時
