#04 ページ4
「で、どうしたんだよ」
私の話を聞く為、
急いで購買から帰って来た矢巾が机を寄せる。
「…試合に負けるのが
こんなに辛いなんて思ってなかった」
皆の努力が一気に無駄になった気がして、
泣いてる姿は勿論、笑う姿を見るのはしんどくて
そんな彼らに何も声をかけられなかったことが、
何も、声をかけることが出来ないことが
「＿＿＿一番悔しい」
ぽつりと落ちた涙がスカートを濡らす。
何とも言えない表情を浮べる矢巾が
重々しく口を開く。
「でも、部活来ない訳にはいかないだろ…」
「…うん」
選手のサポートをするのがマネージャーの仕事
それは分かってるんだけど、
必死に頑張っている選手たちに着いていけない。
「俺がさ、持ってくから。
Aが用意したスポドリとかタオルとか」
「え、そんな」
「いいからいいから。
スコアとかも俺が書くし、
怪我の手当なら皆自分で出来るし」
マネージャーの私がしなきゃいけないのに
私、迷惑かけて…。
「悪いよ…」
「俺らにとってはAが来なくなる方が辛いし
見えないところでもいいから、
影で…支えていて欲しい」
私、本当に助けてもらってばっかり。
このまま矢巾の優しさに漬け込んで、
甘えてしまいそうになる。
「今日それでやってみないか？」
「じゃあ…お願いしてい？」
私が恐縮ながらもお願いすると、
矢巾は嬉しそうに「おう！」と返した。
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夜桜伊織(プロフ) - ハルさん» わっ、1年も経つんですね！？そう言って頂けて凄く嬉しいです！！ (2020年6月4日 0時) (
レス) id: 022836b4c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 一年越しで本当に申し訳ないんですが、この作品すごく好きでした！！！ (2020年6月3日 14時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜伊織 | 作成日時：2019年5月23日 20時
