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「臣!!!観に来てくれたんだね!!」







選抜リレーを終え、客席に帰ってきた朔間は真っ先に俺のところに来た。







「朔間が観に来いって言ったんだろ。」





「いやでも本当に来てくれると思わなくて!」





「俺の印象どうなってるんだよ。」





「ははっ、ごめんごめん!」





「じゃ、俺校舎裏行くから。」





「えぇ待ってよ!私も行く!」







俺が方向転換をすると、朔間は俺の後を追ってきた。





それもどこか嫌な気はしなかった。




むしろ、少し嬉しく思う俺もいた。







「あれ、やっぱAって佐久早と付き合ってんの?」







確か去年同じクラスだった男。



ソイツが俺の隣を歩く朔間に声を掛けた。







名前は…、何だっけ。







「なんでよ!付き合ってないよ!?」







胸がズキッとした。









“そんなに否定しなくてもいいだろ。”









悔しかった。





否定されたことが。







「…臣?臣クーン?」





「なに。」





「いやボーッとしてたから。」





「あ、ああ。すまない。」







気が付くと、その男はもういなかった。







「何ですかもしかして私が男の子と話してて嫉妬しちゃった!?」





「そんな訳ないだろ。」





「はは!おバカちゃんだなぁ〜、冗談だよ冗談!」





「朔間の方が馬鹿。」





「いきなり暴言!!」







本当、俺もお前と同じ馬鹿みたいだわ。







今まで気付いていない “フリ” をして。







朔間が学校に来なくて少し寂しかった日も、





過去の話を聞いて放っておけないと思って、



また、無意識に朔間に触れていたあの時も、





そして今、


付き合ってるかと聞かれて否定され、




面白くないと思ったことも。







ずっと分かってたし、気付いてた。







“なぜ気付いていない “フリ” をしていたのか。”







それこそ分からない。







ただ一つ、




たった今しっかりと分かったことは、









___俺は、朔間を好きだということ。













▽→←▽



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ミオ(プロフ) - 漆原さん» 通知で飛んできました!笑こちらこそお付き合い頂きありがとうございました!!! (2020年7月16日 0時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - 完結おめでとうございます!尊い可愛い良かった、ととても素敵な作品に出会えて良かったと思いました。更新お疲れ様でした。ありがとうございました! (2020年7月16日 0時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年7月3日 14時) (レス) id: d5bc6df56e (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - さくさくコンビめっちゃ可愛いしストーリーも面白くて好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年7月3日 14時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - さくみさん» きゃああ嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります!! (2020年5月23日 9時) (レス) id: a31c000f06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミオ | 作者ホームページ:I don't have.  
作成日時:2020年5月18日 13時

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