混 ぜ る な 危 険 【佐久早聖臣】

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休み時間。





朔間もいないしやることもないし、イヤホンを耳にさして目はスマホに落としていた。







すると耳から音が消える。







「臣！」





「朔間かよ。」





「すみませんね私で！」





「で、なんか用？」





「用が無きゃ来ちゃダメなの？」







この目。







純粋で真っ直ぐで、嘘も濁りもない目。







「いや、別に。」







その瞳を前にして、俺はいつも抗えない。







「優しいじゃんやっぱ！」





「うるさい。」





「って言いながらちゃんとスマホの画面消してるし、嫌じゃないんでしょ！」







真っ暗になった画面を見て、顔に熱が集まる。







「えぇなになに！臣可愛い好き！！」





「…バカ。」








簡単に「好き」なんて使うけど、言われるこっちの身にもなれ。







「てかお前、ここ来るより向こうにいる方が楽しいだろ。」







ほんと、自分で自分の首絞めて俺も何が楽しいんだか。








「俺が1人で可哀想だからとかなら別に気にしなくていいから。」







珍しく朔間は何も返して来なかった。







ああやっぱり、








期待した俺が馬鹿だった。








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