【wrwrd】チート少女、慕われる (ページ7)

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お茶会④ ページ7

「──おっと、もう着いてしまったか」

その声にふと顔を上げると、目の前には扉が聳えていた。もちろん、図書館のだ。

「さて、俺は先に茶会へと向かっておこう。少しは手伝っておかなければオスマン先生に甘味を食わせて貰えないかもしれないからな」

場所はいつものところだゾ、と言い残して、グルッペンは歩き去った

『…………』

けれど、歩き去るその背中があまりにも小さく見えて──

『っグルッペンさん！！』

「っ！？」

千鶴は思わず彼に走りより、抱きついていた

『グルッペンさん、私、グルッペンさん達のこと本当の家族だと思っていいですか？1人は寂しくって』

そう一息で言いきって、彼の鮮やかな紅い瞳を見つめる

「ああ……｡…ありがとう」

彼は千鶴が言った言葉を噛み締めるように、何度も頷いた

そして、私の頬にそっと優しいキスをおとす

『っ…！』

──頬にするキスは、親愛の証──

千鶴は嬉しくなって、彼の頬にも、同じようにキスをおとしたのだった──