甘味処で ページ5
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御館様と一通り話した後、私は行きつけの甘味処に向かってた。この胸糞悪い気分も、甘いものでも食べれば晴れるはずだから。
暗い気分だったからなのか、何故だかいつもよりも店に辿り着くまでの時間が長く感じた。
そうしてようやく店に着いて、一息吐く。
『おばあちゃんいつもの頂戴!!席はあそこね!』
「はいはい、いつものね。それじゃぁ、急いで作るからね。」
『あー、うん。別に今日は急ぎじゃないから、ゆっくりでいいからねー!』
任務前にこの店に寄ることが多いので、基本的に急いでいる。だからなのかおばあちゃんの私に対する印象がいつも急いでいる人にでもなっているんだろうか?
まぁいい。とにかく今は座りたい、景色を観てゆっくりしたい、癒されたい。
「あぁ、そういえばAちゃん。今日は_」
その時の私はとにかく疲れていて、1人になりたくて、おばあちゃんが言った言葉も耳に入らなかった。
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いつもの席、というのはこの甘味処の唯一の個別部屋だ。落ち込んでる時、1人になりたい時、長期任務前だったり私はそういった時にいつもここで心を落ち着けていた。
『…今日は色々あったなぁ。』
けどここに居ると落ち着く……、暗い気持ちも晴れていく。なんだか眠くなってきたなぁ。そりゃそうだよ、十連勤もしたんだよ、頑張ったよ、私…。今頃せかせかとお菓子を作ってくれているであろうおばあちゃんには悪いけど、一回寝よう………。
寝かかろうとしたその直後、襖が開く音がした。おばあちゃんかと思ったがその声は低くて。
「あれ、なんであんたがここに居るの?」
この声は………。
「自称、鳴柱さん?」
時透、無一郎……!!?
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アオイ - 更新頑張ってください!\\\\٩( 'ω' )و //// (2021年11月15日 21時) (レス) @page8 id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - おもしろいです!更新頑張って下さい! (2021年5月16日 7時) (レス) id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せりす | 作成日時:2021年5月16日 4時