僕が、僕を生きていいって思えるように……！！ ページ16
乙「分かんないよ！高専以外の呪術師なんか知らないし！！お前が正しいかどうかなんて、僕には分かんない！！でも僕が、皆の友達でいるために……！！今度こそ彼女を守れるように……！！僕が、僕を生きていいって思えるように……！！オマエは殺さなきゃいけないんだ！！」
乙骨には夏油の思想、世の中に対する不満、非術師と呪術師の格差……そんな複雑な事は、自身には理解出来なかった。然し、そんな自分でもはっきりと分かる事がある……。
こんな自分を認めてくれた友人達の為に……。
こんな自分に、昔と変わらず優しく接してくれた彼女の笑顔をこの先ずっと守れるように……。
そして6年間責め続け、生きることも諦めていた弱い自分を、自身で認められるように……。
皆の顔を一人一人思い浮かべながら、乙骨は叫ぶ。その為に夏油の排除は、必要な事だった。
夏「自己中心的だね。だが、自己肯定か……生きていく上でこれ以上に、大事なこともないだろう。」
乙骨の究極な自己肯定に、夏油は感心する。それとまた同時に、本気で自身を殺しに来ていると悟った夏油は、今までとは違い、質も量も出し惜しみをせず、全身全霊で乙骨に対峙することにした。
夏「知っているかい？特級を冠する人間は4人……呪いだと16体存在する。これはその内の一体……特級仮想怨霊�牴戎閥盟�前��
更に、私が今所持している4461体の呪いを1つにして、君にぶつける。」
夏「呪霊操術……極ノ番『うずまき』」
夏「乙骨、君が折本里香を使いこなす前に、殺しにきて本当に良かった。」
乙骨も、夏油が今度こそ正真正銘�猖楜き瓩濃Δ靴砲�ることを悟った.......。そしてある�犒菽猫瓩鬚垢�.......。
乙「里香……。」
里「なあに。」
そして、今まで自身の傍にずっと居てくれた里香をギュッと抱きしめ、優しげな声で語りかける。
乙「いつも守ってくれてありがとう……。いつも僕の傍に居てくれてありがとう……。最期にもう一度力を貸して……。Aを守る為に、コイツを止めたいんだ。
その後はもう何もいらないから。僕の心も体も、全部里香にあげる。これからは本当にずっと一緒だよ……。愛してるよ、里香……一緒に逝こう？」
里香にとって乙骨は大切な幼馴染であるように、彼にとって里香もまた大切な幼馴染……。彼女に対する想いは、Aと種類は違えど、それもまた愛なのだと乙骨は考える。愛にも様々な種類がある……Aに対する愛が�犧念Ν瓩世箸靴燭蕁�彼女に対する愛は�狄動Ν瓠�そんな想いを抱いていた彼は、里香に自身の愛を告げ、口付けをする。
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作者名：如月 | 作成日時：2023年1月25日 2時
