☆026 ページ26
.
「…ねえ、大丈夫？」
私は教室に入って 慧くんの隣に座ってたずねた。
『__なら、別れよう！、』
さっきのエミリさんの言葉にきっと慧くんは かなりダメージを受けてる。
なんで別れよう、なのか わからないけど
こんなに悲しそうな慧くん、見てられないよ…。
慧『……優しいね、Aは』
慧くんはそう言って 元気なさそうに笑った。
「…慧くん、何があったの？」
私がそう言うと、慧くんは椅子から立ち上がって
私の腕を掴んだ。
「…っわ、！」
慧『ごめん、今だけ…こうさせて』
慧くんはまた弱々しい声でそう言って
ぎゅ…っと、私を抱きしめた。
「け、慧くん…？」
慧『お願い、今だけだから…』
慧くんがまた弱々しい声でそう言った時、
…ピロロン、
机に置いていた私のスマホが音を立てて、ロック画面が点いた。
だいきんぐ "Aちゃんまだいるの？"
子犬くんからのLINEの通知。
「…ごめん、慧くん。私いく」
自分でも不思議なくらい、なぜかドキっと心臓が音を立てて
行かなきゃ、なんて使命感に駆られて
私は慧くんの腕の中から抜け出す。
慧『…なんで？
Aは、俺のことが好きなんでしょ？』
慧くんはそう言ってまた私を抱きしめた。
…私は、慧くんのその言葉に思わず固まった。
慧『昔からずっと、俺のこと見ててくれてるもんね、Aは。ね、そうでしょ？』
慧くんはそう言って私の顔を覗き込んだ。
…近いよ、
だめ、私…
言ったら困らせるってずっと__
「…言えなかったけど、好き」
慧『じゃあ、付き合っちゃお？俺ら』
「え、？」
…なんで？
どうなってるの…
慧『A、こっち見て』
慧くんはそう言って、勢いよく…
私の唇に、自分の唇を押し当てた。
…そして、二人の唇が離れた時
『え…』
教室の後方から声がして
「こ、子犬くん…！」
そこには 驚いた顔の子犬くんの姿があって
有『わ、ご、ごめんなさい！』
大慌てで私と慧くんから逃げて
「ま、待って！」
私が子犬くんを追いかけようとすると
慧『…Aっ、』
慧くんに呼び止められて
…私はただ、
慧くんに ぎゅっと…抱きしめられた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塗音瑚 - 完結おめでとうございます！！子犬な大ちゃんが可愛すぎる……！！！！！読んでいてキュンキュンしまくりでした！！！次の小説も頑張ってください！！！ (2017年4月22日 18時) (
レス) id: 5e0eece957 (このIDを非表示/違反報告)
ねこぽん - すっごい感動しました！これからも応援してます！ (2016年11月5日 23時) (レス) id: 8935956d8b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃてぃ(プロフ) - ちびーずさん» ありがとうございます！がんばります 。 (2015年10月12日 12時) (レス) id: 54df565ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ちびーず - 頑張ってください。応援しています。 (2015年10月12日 11時) (レス) id: e0b09e23fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃてぃ | 作成日時：2015年10月12日 11時
