【d！】ヒロイン属性、返品希望 (ページ13)

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１３話ページ13

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ショッピのする昔話に適度に相槌を打ちながら、彼と同様に懐かしむようにして話の切り時を伺う。

会話が少し途切れた時にそろそろ帰らないか、と提案をするつもりなのだが話は一向に途切れない。

ずっとショッピが矢継ぎ早に喋っている。

あれ、ショッピってこんな感じだったけ。

私の記憶の中のショッピと教室でのショッピはもっとなんかこう、塩、冷、スンッみたいな感じだったのに。

そんなに嬉しいのか私に会えたことが。

有り難いけど、帰りたい。

頼むから早く話し終わってくれと願っていると、救世主かのように放送が始まるチャイムが鳴った。

音にかき消されてショッピの声が聞き取りづらくなる。

《２年５組、紫乃翔斗。至急生徒会室へ。》

めちゃめちゃいい声の放送が入った。

目の前の彼はチッと舌打ちをして恨めしそうに音を発していたスピーカーを見つめている。

syp「すまん。呼ばれてしもたから俺行ってくる。また明日なA。」

『うん！また明日ー』

そのまま多分生徒会室の方向にショッピはかけていった。

初日に生徒会室呼ばれるとか、もう確定演出じゃん。

きっと生徒会に入るんでしょうね。そしてまた、ショッピの人気が上がるんだ。

まぁ、後でなんかあった時に考えよ。

それにしても、やっと帰れるー。

お腹空いたー。

冷蔵庫の中身を思い出しながら、るんるん気分で昼食設計図を思い描く。

誰も居なくなった教室に、ショッピと私のバッグ、そしてチーノくんのバッグがポツンと置かれていた。