1000年以上生きてる監督生

第29話 変わり果てた庭園&人探し ページ35

ゆっくりと当たりを見渡すと、薔薇の木はバラバラ…床には黒いドロドロとした何が落ちている

椅子や机は散乱していて、まるで何かが暴れたような形跡が残っている……

だんだんと思い出してきた……

「そうだ……ボクは…オーバー…ブロット…したんだ…」

ケイト「あれ、ルイ君どこいった？」

ルイ「…どした、ケイト」

ケイト「あぁ…いたいた」

「君は………監督生の…」

ルイ「ルイ。目は覚めたか。デコの傷も…問題ないな」

「………？あ…あぁ」

「……………ボク、本当はマロンタルトが食べたかった……。薔薇は別に白でもいいし、フラミンゴもピンクのままでいい……」

トレイ「…リドル、今だから言うよ。お前のやり方は間違ってた。だから皆にちゃんと謝るんだ」

「…うっ、ぐす…ごめんなさい…ごめんなさい…」

ケイト「………」

デュース「………」

エース「……ゴメンの一言で済む訳ねーだろ！！絶ｯｯ対許してやらねーーっ！！！」

ルイ「おい」

エース「オレ達散々コケにされたワケだし、折角苦労して作ったマロンケーキも捨てられたワケだし？ルイ達は許しても、オレは涙ながらに謝られたくらいじゃ許してやんねーからな」

「そんな…じゃあ、どうすれば…」

エース「…オレ、暫くは誕生日じゃないんだよねんだから、”なんでもない日のパーティ“のリベンジを要求する。そんで、今度はお前がタルトを作って持って来いよ！」

✂- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -

ボロボロになった庭を皆が片している中、俺はグリムと共にクルーウェルの所へ向かっていた

ユニーク魔法を使うために切り落とした指を接合するため、保健室に行ったら「クルーウェル先生の方が適任だよ」なんて言われたから…

とは言えクルーウェルが何処にいるかなんて把握してる訳もなく、頭の中で組み立てた学園内の地図を参考に、居そうな所を見て回ってるわけだが…

あ、なんでグリムがいるかって？

…グリムにはドワーフ鉱山の後に全て話したからだ

初めは半信半疑だったが、今日俺が持ってた鉄パイプを見て信じてくれたらしい

グリム曰く、鉄パイプから俺の魔力が微弱ながら感じられたそうだ

そんなグリムは今、学校内に残っている数少ない生徒に居場所を聞いてくれている

グリム「ルイ、こっちにはもういなさそうなんだゾ。サイエンス部の部室に入るかもしれないって言ってたんだゾ」

ルイ「そうか…サイエンス部の部室は…あっちだな」

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