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『起きてください。』
佐「……夢かぁぁぁ」
大きなため息を吐いて落ちこむ佐野くん。
ずっと顔がにやけていて、
よっぽどいい夢でも見ていたのだろう。
眠気覚ましのコーヒーでも淹れてあげよう。
キッチンに立つと、
後ろから手を回され引き寄せられる。
『…なんですか？』
佐「んー？Aさんの実体を感じてるとこ」
『実体って…もっと言い方ないんですか？』
佐「ね、さっき俺が見てた夢の話聞きたい？？」
『(聞いちゃいないんだから…)』
こちらが聞く前に
それは楽しそうに夢の内容を話す佐野くん。
それに耳を傾けながら作業を続ける。
あ、コーヒーの粉切れそう。
佐「…って感じの夢でな？もう今最高に気分ええわ〜」
『はいはい。』
佐「リアクションうっす。どーせ話半分で聞いてコーヒーの粉足りなくなりそうとか考えとったんやろ」
『(バレてる…)』
すっかり心の内を読まれる…
そんなことが増えてきたのはここ最近の話。
どんどん居心地が良くなることに
正直戸惑う自分もいる。
照れ隠しから少し冷たくしてしまうとは、
つくづく可愛くない彼女だ、私は。
コーヒーメーカーを奪われ、
こっち向いて？と身体を反転させられ、
そのまま台を背に目線が合う。
急な甘い空気の変化に、こそばゆくなる。
佐「なぁ、俺さっきの夢、正夢かなって思ってる。」
『正夢？』
佐「だってこの先Aさんがそばにいないなんて、全然想像できんもん。…まあAさんが変な気起こしたりして勝手にいなくなったりしなければやけど。笑」
『ごめんって。…もう勝手に消えたりしないから』
佐「ふふ、やっぱ敬語抜けるんめっちゃいいわぁ」
満足そうにキスを落とす佐野くんに、
私も目を閉じる。
なかなか終わらないそれに、
コーヒーが冷めると訴えようとすれば、
そのまま身体を持ち上げられる。
『わっ、』
佐「じゃあ今からもっと正夢にする努力でもしちゃう？」
『…明日の台本の確認、』
佐「あとでするから。な、あかん？」
『………もう。』
昔の私なら何がなんでも止めてたと思うのに、
今ではすっかり流されてしまう。
けど流されるのも悪くないと、
そう思えてしまうほどには…
『晶哉くん、』
佐「へっ！？(急な名前呼び！？)」
『愛してます。』
きみは暴走少年 fin.
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はっすんLOVE(プロフ) - 大橋和也推しですがAぇ! groupの中ではさのちぇ推しです！キュンキュンがとまらなくて、あっという間に読んでしまいました！こんないい作品と出会わせていただき本当にありがとうございました！！ (11月22日 23時) (
レス) @page50 id: fba4ba4a41 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - まさやちゃんさん» ありがとうございます！ベタ惚れ年下わんこまさやを楽しんでいただけて嬉しいです！！ (2022年11月23日 11時) (レス) id: 448ad39150 (このIDを非表示/違反報告)
まさやちゃん - よすぎました。実際に私はまさや担でありまさやより7歳上です。設定は5歳差だけどまさやちゃんと年の差の女性のはなしですごく入り込んで読めました。 (2022年11月18日 15時) (レス) @page50 id: ae4eb103cc (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - ちいさん» 素敵なコメントありがとうございます！自分の中の佐野くんイメージを詰め込んでいたので、そのようなお言葉をいただけて今とても安心しているのと、とっても嬉しいです( ; ; ) 今後また別のお話で出会えますように…！ (2022年3月13日 21時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 完結おめでとうございます！可愛らしさや真っ直ぐな純粋さが詰まった佐野くんに魅了されて、キュンキュンしながら読んでいました！また、他にも素敵な作品が読めること期待しております！ (2022年3月13日 21時) (レス) @page50 id: 40fb126c86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぉんと
| 作成日時：2022年3月7日 14時
