0.4 ページ36
.
side you
私に会いたがっている人がいる。
ということは荒川さんからうっすらと聞いていた。
荒「Aちゃん、メンバーの1人がどうしても会いたがってるらしいんだけど…」
『…ふざけた編集するなって締められるんでしょうか？』
荒「いや違う違う、そんなんじゃなくてもっと前向きな感じだと思うけど、」
『む、む、無理です』
荒「…だよねぇ。いやうん、聞く前からわかってはいた」
私の拒絶っぷりに荒川さんが苦笑いしている。
いいんだ。笑われたってなんだって。
これで自分が傷つかないんなら。
荒「うーんでも、多分Aちゃんが思うような怖い人たちじゃないと思うよ？」
『…いやこんなキラキラ集団、無理です』
荒「そうかぁ…じゃあ適当に断っておくけどさ、気が変わったらいつでも言ってよ？」
『(気が変わるなんて有り得ないんだが…)』
荒川さんとの電話を切ってから、
今日届いた素材を確認する。
画面越しの彼らは今日も元気に
どうも、Aぇ！groupでーす！と挨拶している。
何度かこの人たちの動画編集を担当したけど、
その度にあぁ、なんて賑やかな、
…自分とは真逆の人たちだな、と思う。
内気でマイペースで、その上頑固。
この性格は陽キャさんたちとはウマが合わなくて、
苛々されがちなのは経験上わかってる。
だからなるべく関わり合いたくないんだけど…
そうも言ってられない事態が訪れた。
「それでは〜、Aぇちゅーぶの更なる発展を祈願して〜…
かんぱーい！！」
「「「「かんぱーい！！」」」」
荒「Aちゃん、流石に表情筋死にすぎ。」
『だ、だって、こんなの聞いてませんっ』
荒「だとしてもせめてもうちょっと、スマイルスマイル〜」
『ス、スマイ…』
正「あ、どうも〜いつもお世話になってます〜」
『(ひぃぃぃぃっ)』
これまでの編集の腕を買われた私は、
Aぇちゅーぶの決起回とやらに強制参加させられ、
大「新しいスタッフさんっすか？若いっすね」
荒「Aちゃんは今年短大卒業したばっかだからね〜」
晶「じゃあ俺と同い年や！短大ってなんのですか？」
誠「てか前髪長すぎひん？」
リ「たしかに、前見えてないよな？笑」
小「あのすいません、動画の編集担当の方知りません？」
あろうことかメンバーと同じ卓を囲み、
なぜか質問攻めを受ける羽目になったのだ。
か、帰りてぇぇぇ！！！！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 952人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はっすんLOVE(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (11月22日 21時) (
レス) @page50 id: fba4ba4a41 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - もんびちぇさん» いつもありがとうございます☺️楽しんでいただけているようで何よりです！！今回は多分もんびちぇさんの推しが沢山登場すると思うので、引き続きお楽しみにしていただけたら嬉しいです！更新頑張ります！ (8月14日 0時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
もんびちぇ - 新作おめでとうございます！読ませていただいたんですがもう面白いです！笑更新楽しみにしています！更新頑張ってください~！ (8月13日 19時) (レス) @page7 id: 33203d08f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふぉんと
| 作成日時：2023年8月13日 17時
