・・・ ページ29
.
正「Aちゃん、ちょっと聞きたいんやけど…」
『…はい?』
正「この前のお菓子、もう全部食べた?」
『え、まぁ…』
正「そっかそっか、じゃあ誰のが一番美味しかった?」
そうまっさんが聞いた途端、
心なしかその場の空気が張り詰めた気がした。
…なんか、答えによってはまたいざこざの気配が。
リ「まあ俺のは王道のやつやから」
晶「俺は見た目も可愛いですから!」
大「いや見た目は俺やろ!優勝してるし!」
小「男なら見た目よりも味や!!」
誠「なら俺やわ、何回味見した思ってんねん!」
正「まあまあ、Aちゃんを待ちましょうよ」
6人の目が一斉にこっちに向く。
なんでこんなことになったのかよく分からないが…
味の感想でいいんですよね?
と念のためもう一度確認してから、
意を決して口を開く。
『一番美味しかったのは……
…まっさんのやつです。』
正「えぇ、ほんまに!!」
『まあ…』
正「嬉しいなぁ、俺のを選んでくれたんや〜」
晶「ま、所詮キットのやつやし」
誠「せやな、誰が作ってもおんなじ味になるやつ」
大「俺本編で優勝してるし?」
小「全っ然痛くも痒くもないわぁ〜」
正「ちょっとその辺、負け惜しみがうるさい」
わーいとニコニコ喜ぶまっさんと、
反比例して盛り下がる4人の横で
リチャさんが勝因は?と聞いてくる。
リ「正門のやつにした理由、なんかあるん?」
『理由…私、ナッツが好きなので。』
そう答えればまっさんの笑顔がピキッと固まる。
それに対して吹き出す5人。
小「へっ、ざまあぁぁ!!」
大「はい作った人関係ないやつ〜!」
晶「選ばれたのは正門…ではなくフロランタンでしたっ!」
リ「お前ら喜びすぎ…笑」
誠「ふっ、結局くじ運やん」
正「うるさいうるさい、運も実力のうちなんですー!!」
『(あああ…結局いざこざしてしまった…本当は全部美味しかったんだけどな。)』
そう言おうかと思ったけど、
そこに到底私が口を挟む余地はなく。
けれど経緯はよく分からないものの、
身近な人から貰うのは結果的に嬉しいものだった。
まっさんの言う通り、
大切な人へ気持ちを伝える良い機会なのかも。
……バレンタインなんてキラキライベント、
自分には縁遠いと思っていたけど、
来年は私も作ろうかな、なんて。
# 逆バレンタイン編 fin
.
952人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はっすんLOVE(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (11月22日 21時) (レス) @page50 id: fba4ba4a41 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - もんびちぇさん» いつもありがとうございます☺️楽しんでいただけているようで何よりです!!今回は多分もんびちぇさんの推しが沢山登場すると思うので、引き続きお楽しみにしていただけたら嬉しいです!更新頑張ります! (8月14日 0時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
もんびちぇ - 新作おめでとうございます!読ませていただいたんですがもう面白いです!笑更新楽しみにしています!更新頑張ってください~! (8月13日 19時) (レス) @page7 id: 33203d08f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふぉんと | 作成日時:2023年8月13日 17時