# 正門良規の場合 ページ1
.
『あ、Aちゃん、おはよう』
「おはよございます、」
『今日なんでいるの？』
「企画会議がありまして、」
『そうなんや？お疲れ様〜』
Aちゃんと撮影以外で顔を合わすのは
結構レアだから、テンションが上がる。
真っ白な肌に艶々の黒髪で重めの前髪、
眠そうな顔が印象的なAちゃんは、
Aぇちゅーぶのスタッフさん。
俺より5歳下でまだまだ若いけど、
凄腕の編集さんだ。
チームに入ったばかりの頃はとにかく人見知りで、
こんな風に雑談できるようになったのはわりと最近。
少しずつ心を開いてくれると思うけど、
この感じ、なんだか既視感。
そう、まるで…
『黒猫みたいよなぁ』
「へ？」
『Aちゃん、黒猫っぽい』
「…全身黒い服ばっか着てるからですか？」
『あはっ、たしかに笑』
ちょっとズレてるのも可愛い。
まあ言うても妹みたいな可愛さやけど。
なんで笑われてるのかわからない、
って感じでちょっと困ってるAちゃん。
それがなんだか面白くてずっと見てたら、
同じようにじっと見返してくる。
え、なに？？
「…ひげのり。」
『え、嘘！？』
さっき剃ったばっかやのに…と
動揺して自分の顎をサワサワと確認していると、
いたずらっ子みたいな顔で笑って、
俺の顔を下から覗きこむ。
「ここ、剃り残してます」
『……(近すぎるし、なんてナチュラルな上目遣い)』
まあまあな至近距離で、
重めの前髪から除く上目遣い。
一見あざとく見えそうな行動も、
あまりにも無防備すぎて、
逆に無意識なんやろなって思えるから凄い。
こんなに隙だらけで、相手が俺やからいいものの…
『(将来変な男に騙されへんか心配やなぁ…)』
「はっ、怒ってます…？」
『ううん、剃り残してて恥ずかしかっただけ笑』
「よかったです…」
怒ってないと言えば安心したようにふにゃっと笑う。
そのゆるい笑顔を見て、自然と自分の口角もあがる。
まあ今は懐いてくれてる、ということにしておこう。
#兄と妹
#もはやパパと娘
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 952人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はっすんLOVE(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (11月22日 21時) (
レス) @page50 id: fba4ba4a41 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - もんびちぇさん» いつもありがとうございます☺️楽しんでいただけているようで何よりです！！今回は多分もんびちぇさんの推しが沢山登場すると思うので、引き続きお楽しみにしていただけたら嬉しいです！更新頑張ります！ (8月14日 0時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
もんびちぇ - 新作おめでとうございます！読ませていただいたんですがもう面白いです！笑更新楽しみにしています！更新頑張ってください~！ (8月13日 19時) (レス) @page7 id: 33203d08f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふぉんと
| 作成日時：2023年8月13日 17時
