30話:届かない ページ30
ショーの席に私のペンダントがあった。
ペンダントに雫が零れ落ちる。
貴「ぅっ……、うぅ"、…っ、」
私は崩れ落ちるようにその場に座り込んだ。
"俺が，俺がっ、栞のことが好きだからだ…！"
貴「分かってた…のに…っ、」
さっき止めたはずの涙は今になって溢れ始めた。
司くんのハンカチ。
司くんと会えて嬉しかったのに、笑顔を見せてくれて嬉しかったのに＿＿＿＿
どうして、こんなに好きになっちゃったのかな。
最初から司くんになんて会わなきゃ、好きな人が司くんじゃなかったら。
こんな気持ちになんてならなかったのに。
夕日の明かりが綺麗に空を飲み込んでいく
私は司くんのハンカチを握りしめる。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔。
貴「さっきより…酷いじゃん…っ、」
自分を嘲笑う。
司くん、私のこと好きになってくれれば良いのに。
無理だと分かっていても、栞ちゃんのことが好きでも
叶ってほしい自分がいた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
司「Aさん！」
貴「つ…かさくん？」
夕日に飲み込まれた空に司くんが現れた。
その顔は酷く汗をかいていて，
司「…っやっぱり類が泣かせたのかっ？」
貴「ち、違うよ…っ！…ただ、ちょっと＿」
その瞬間，司くんに抱きしめられる。
司「一人で泣かないでくれ…っ、！」
貴「…っ、な、んで…」
司くんの体温が伝わってくる気がした。
司「俺が，類の代わりに__＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
その瞬間，
目が覚めた。
貴「…なーんだ……っ、夢…か、」
いつも通りの天井。
夢で見た司くんは私の事を大切そうに抱きしめてくれた。
でも、現実は…司くんが大切そうに抱きしめる相手は栞ちゃん。
…ずっと、夢の中に入れれば良いのに。
貴「ほーんと…っ女々しいなぁ…、」
目の下が真っ赤になるくらい泣いたのに，司くんの笑顔を思い出してるうちに枕に涙のしみができていた。
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LuNa(プロフ) - 山さん» 山さん！嬉しいコメントありがとうございます､､､！ (2月4日 18時) (
レス) @page48 id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
山 - なんだかもっと面白くなってきた､､､（ ◜ω◝ ） (2月4日 17時) (レス) @page48 id: 63820c968b (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - クローバーさん» クローバーさん！嬉しいコメントありがとうございます😭😭これからも切なくしていこうかと思います(( (2月3日 21時) (レス) @page46 id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - コメ失礼します！読んでるこっちが胸がいたいって笑感じで切なすぎる...... (1月28日 21時) (レス) id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - ルンバを食べるさん» こちらこそ光栄です＾＾ｳﾌﾌﾌ (1月21日 9時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LuNa | 作成日時：2023年11月29日 20時
