29話:届かない ページ29
司「…むっ、？そこにいるのは…Aさんか？」
その瞬間，司くんの声が聞こえる。
さっきまで泣いていたはずの司くんが今は平気そうな顔をして私に喋りかける。
＿＿＿＿今はまだ乾いていない私の目、赤色に染まった鼻や目の下。
私は顔を下にする。
司「だ、大丈夫か？」
司くんの心配そうな声が聞こえる。
その声でまた、涙が出そうになる。
…なぜ涙が出てきてしまうんだろうか，
心配でもしてもらいたいんだろうか…
＿＿＿＿そんなの、司くんに迷惑かけるだけ。
早く涙を引っ込めよう。
貴「…大丈夫…だよ。」
そう言って私は司くんの横を通り過ぎる。
あぁ、良かった。泣き顔を見られなくて…
司「…Aさん。さっきの会話聞いていたのか？」
その言葉に胸が冷えていく
ばれていた，？
司「…見苦しいものを見せてしまってすまないな、
俺の泣き顔なんて見たくなかっただろう。すまない」
貴「ち、ちがう！」
その時，反動で顔を上げてしまった。
司「…え、？なんで、泣いてるんだ…？」
貴「…あ、っ…」
バレた、やばい。どうしよ…
あの会話聞いて…泣いたとかバレたら司くんへの好意がバレバレじゃん＿＿＿＿
司「類と、何かあったのかっ？」
そう言って心配そうな顔をして私に近づく
司「ほら、ハンカチだ。…あ、俺のじゃ嫌かもしれんな。い、いや！そんなこと言ってる場合じゃ…っ！」
貴「…ありがとう、」
＿＿＿＿優しい司くんを見ていると、やっぱり私とは釣り合わない。
やっぱり司くんと栞ちゃんはお似合いだった。
貴「…私，応援してるよ。」
そんな綺麗事を言う
司「…え、？」
貴「話，聞くよ。」
司「…ふはっ、優しいんだな！Aさんは！」
そう言って笑う司くん。
やっぱり司くんには笑顔がお似合いだ。
…でも、いっつも笑顔に出来るのは栞ちゃんしかいない。
私じゃダメなのに，やっぱり何処かに恋が叶う未来を想像している私がいる。
司「…ハンカチは明日にでも返してくれ！」
司「じゃあ、また明日な！」
そうやって笑う。
遠ざかっていく司くんの背中。
また、涙が一粒私の目から落ちた。
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LuNa(プロフ) - 山さん» 山さん！嬉しいコメントありがとうございます､､､！ (2月4日 18時) (
レス) @page48 id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
山 - なんだかもっと面白くなってきた､､､（ ◜ω◝ ） (2月4日 17時) (レス) @page48 id: 63820c968b (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - クローバーさん» クローバーさん！嬉しいコメントありがとうございます😭😭これからも切なくしていこうかと思います(( (2月3日 21時) (レス) @page46 id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - コメ失礼します！読んでるこっちが胸がいたいって笑感じで切なすぎる...... (1月28日 21時) (レス) id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - ルンバを食べるさん» こちらこそ光栄です＾＾ｳﾌﾌﾌ (1月21日 9時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LuNa | 作成日時：2023年11月29日 20時
