10話:スローモーション ページ10
抱きしめた時の様子が酷くハッキリ私の目に映る。
司「泣くな…泣かないでくれ、栞…っ。」
酷く辛そうな表情で栞ちゃんを抱きしめる。
そんな表情も、そんな声色も私が泣いている時には見せてくれなかった。
抱きしめてもくれなかった。
…でも、やっぱり
栞ちゃんの事になるとそんな風に、そんな顔で抱きしめるんだね。
…わかってたよ、分かってた……
…分かってたよ。
ギュッと唇を噛み締める。
夢にでも見たシチュエーションは
やっぱり私じゃなくて、栞ちゃんだった。
司くんの世界では…栞ちゃんだけがヒロインだった。
辛い、辛いって言葉だけじゃ表せないほど辛い。
でも、今この気持ちをどういう言葉で表現して良いのか分からなくて、でも…
仕方なく、辛いんだ。
私はずり落ちる。
床に座り込んだ。
涙が出てきた、
ああ…泣かないって類に言ったのにな、
馬鹿だな。本当に、泣き虫な私が大っ嫌いだよ。本当に大っ嫌い…、
司「…って、す、すまん！勢い余って抱きしめてしまったっ！！嫌だったよな、ごめん、ごめんなっ！」
司くんが栞ちゃんに謝る声が聞こえてくる。
栞「ううん、嫌じゃなかった。…ありがとう。司。」
司「……本当に、応援してるからな。…栞、」
栞「っ…、ありがと！司！！」
_
栞ちゃんの嬉しそうなこえが耳を通り抜ける。
司「…あ、そういえば、用事があるんだった！…もう来ているかもしれない…っ、」
栞「あ、じゃあ私帰るね！今日は話聞いてくれてありがと。嬉しかった！」
…あ、やばい、どうしよ。
私はその場から立ち上がる。
でも、遅かった。
栞ちゃんと鉢合わせしてしまった。
あぁ…、
もう駄目だ。
泣いてるところも多分、司くんにバレた。
栞「え….、？Aちゃん、？」
司「…え？Aさん？」
あぁ、どうしよう。どうしよう、どうしよう…っ、
早く…早くこの場から逃げないと、
私は階段を逃げるように降りる、
その瞬間、
足を捻ってしまった。
貴「…ぁっ、」
これ、やば_______
階段から盛大に足を踏み外す。
はっきり、スローモーションになったように
私の体は階段目掛けて落ちていく。
嘘でしょ、こんな終わり方…ありなの？
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くれぴと(プロフ) - マジで大好きです！！拗らせすぎた片思いに、複雑な四角関係！夢主ちゃんはいなくなってしまうのでしょうか？それとも、新たな恋が生まれるのか？これからに期待です！ (5月5日 9時) (
レス) id: 54c35cf88c (このIDを非表示/違反報告)
やーまん(プロフ) - 以外な展開にびっくりしました!!!!!!まさか花吐き病とは､､､これからどうなるんでしょう､､､ (5月3日 0時) (レス) @page14 id: 76f4a54b15 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバを食べる(プロフ) - ぴぃぃぃぃ花咲病だっけそれだぁ天馬と恋みのりんりんしない限り終わりだぁ …… (5月1日 21時) (レス) @page14 id: 7a5ced0b99 (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - 遥愛さん» 私の方こそ、こんな神コメントに感謝しかありません…😭 (4月6日 16時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
遥愛(プロフ) - LuNaさん» ほんとに、、神作品に感謝しかありません(( (4月5日 21時) (レス) @page13 id: b730f0082a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LuNa | 作成日時：2024年2月4日 10時
