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18話 ページ19

「そ、それで?話って...」

緒方がこっちから露骨に視線を外しつつ訪ねてきた。
まあ、あんなことあったしいきなりだもんね。

「あのさ、アタシ言いたいことがあるんだよね」

...大丈夫だよね?アタシ、上から過ぎない?

「えっ。言いたいこと?」

「ん」

アタシは短く返事をして、続けた。

「あのさ、アタシ告白断ったでしょ?あれね、ただ恋愛に対して変な感情持ってただけで」

「え?」

緒方が目を見開いてアタシをガン見する。
...目、剃らしそうだからやめてよ。

「続き。アタシ、緒方のこと好きかもしれない。素直に伝えるなんて、ちょっとダサいけど」

「...そ、そうなんだ」

...もうちょっとマシなこと言えないの?コイツ。
まあいいか。続けよう。

「あのさ、友達で良いから...」

また、仲直りしよ?
と言いかけたけどそれに被せて緒方が言ってきた。

「俺達はもう、友達だろ?」

「...え?」

...これ、あのときの。

『アタシらはもう友達でしょ〜?』

...覚えてたんだ。
意識すると余計に恥ずかしくなってくる。
もう。何でアタシあんなこと言ったんだろ。

「だから、友達を前提に言います。俺は夏生さんが好きです!」

ズルいじゃん。
なんで、いつもはヘタレなのにこんなときだけ。
なんでこんなときだけ真っ直ぐ伝えてくるの?

「...アタシは緒方の事が好き、かもしれない。でもまだ確信が持ててない。だから、アタシも言う。お願い。もう一度、友達になってください」

今まで告白してきた相手がストレートに伝えて来なかったとはいえ、アタシも本当は伝えられなかった。
逃げていただけかもしれない。

アタシはふと、あることを思い出した。
それは緒方も同じみたい。

アタシ達は顔を見合わせて言った。

「アタシらはもう、友達でしょ?」
「俺達はもう、友達だろ?」

「ふふっ」
「...ククッ」

「あはははっ!」

もう、笑い飛ばしちゃおう。
お互い、逃げていたことなんて。

また、一から。友達から始めよう。

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花蓮(プロフ) - 少しでも興味を持ってくださったら「オリキャラ・夢主作ります」で調べて、コメント下さい! (2017年9月17日 13時) (レス) id: 5f15bb39d2 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 初めまして!花蓮という者です!普段は「きゃらふと」様を使って、女の子を作っています。突然で申し訳ないのですが、夏生叶恋ちゃんを作っても良いでしょうか?気に入って貰えたら使って貰って構いませんし…是非考えておいて下さい! (2017年9月17日 13時) (レス) id: 5f15bb39d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオ | 作成日時:2017年9月14日 17時

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