幼馴染みのアイドルくん。2 (ページ24)

今日:9 hit、昨日:18 hit、合計:11,441 hit

64. ページ24

廉side.

最近はありがたいことに忙しくさせてもらってて、Aとのデートは全くできてない。

だからせめて寝顔だけは見たくて、話せんくてもいいから時々Aの家に帰る。

寝てるAを起こさんようにそっと部屋に入って、気持ち良さそうに寝息を立ててるAの頬に触れる。

永「…可愛いなぁ、ほんまに。」

昔から変わらん寝顔を見て、寝顔だけじゃちょっと寂しくなって。

キスをしたら眉をしかめるから、それを見てまた笑って。

…とりあえず風呂入らな。

忍び足で風呂場に向かってたら、

「…れん？」

後ろから、ずっと聞きたかった声が聞こえてきた。

「きてたの」

眠そうにふにゃっとした笑顔で、嬉しそうに俺の方に歩いてくるA。

腕を広げてみたらギュッって抱きついて見上げてくる。

永「ごめん、起こしちゃったな。」

そう言うと俯いて黙り込んで、そのまま俺の胸に顔を埋める。

「…会いたかった」

永「…俺も。」

泣きそうな顔で見てくるくせにすぐに笑顔になって、

「ねえ、廉。」

永「ん？」

「大好きだよ。」

なんて。

永「俺も、好きやで。」

ほんまは俺の方がって言いたかったけど、やめた。

Aはいつも眠い時のことは覚えてないから、どうせこうやって俺と話したこともすぐ忘れる。

その後は風呂に入って、戻ったらもう寝てるA。

後ろから抱きしめながら、俺もそのまま眠りについた。