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貴方side
歩いていること数十分、さとにぃから電話がかかってきた。
『もしもし、』
さ「今どこ!?、あれから家帰ってなかったのか…?」
『えぇっと…端的にまとめると、るぅとくんが倒れたってことかな』
さ「るぅとって…あいつか、ころんってやつと付き合ったんじゃなかったのか?」
それに関しては私が言うことじゃないと思っている。過去の話だってするわけにはいかない。
『とりあえず、家帰るね』
さ「待て!もう…あ」
前に息を切らしたさとにぃを見つける、パチッと目が合ったのか、こちらに真っ直ぐ歩いて来る。
ギュッ
さ「心配、しただろ…ッ連絡の一つくらい入れろよバカっ…」
『ごめん…ごめんなさっ』
ころんくんが、るぅとくんが、と心配して後ろから支えてた。
だから自分の痛みなんて気づいてない、人を気にして自分を蔑ろにするから…そう言われてたのに
さ「もうちょっと自分を見てやれ…」
『……るどっぐんが…死んじゃうかもって…ッッ怖かっだ……』
溢れ出る涙、止まらない嗚咽。
これを全て知っても私の元を離れていかない人なんて、
何人いるんだろうね。
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母「A〜…ただいま。疲れたー!!」
『あっお母さん!おかえり!今日もご飯作っておいたよ!』
母「いつもごめんね…家事任しちゃって」
『お母さんがいればAは大丈夫!ね?』
そう言って泣き出す母をいつも眺めては、
なんで泣くの、泣いてるの
なんて…酷な質問をする私。
母は暖かく、優しく、愛情深く、育ててくれた。
医たくさんのことを教えて、叱ってくれた。
そんな母だったから…
『あれ、』
さ「家、ついたぞ」
さとにぃの声が下から…下っ!?
『ひゃぁっ』
おんぶされてるのに気づかず、疲れたのかここまで夢を見るほどに熟睡していた
さ「大丈夫か?」
『え、?』
さ「泣いてる……」
私はまた泣いている。
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叶乃(プロフ) - テストファイト!私もあと1ヶ月しかない…! (2023年2月4日 23時) (レス) @page21 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
叶乃(プロフ) - 遅くなったけど、続編おめでとう!これからも頑張ってね! (2023年2月1日 12時) (レス) @page12 id: 2feb4c0bb7 (このIDを非表示/違反報告)
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