【君思ふ】戦国無双(短編夢小説) (ページ9)

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其の九【※花見②】吉継ページ9

※【花見】続編／夫婦設定
※R15

息つく間のない口付けにAの呼吸は乱れ、熱い吐息が溢れ出た。

吉「すまぬ。お前の魅力に抗えず暴走してしまった」

「ううん良いの。吉継が自分を曝け出してくれるの嬉しいから」

吉「…そうか」

そう言って頬を朱く染め、優しく微笑むAは桜より美しいと思った。

吉「俺は幸せ者だ…こんな幽霊のような男を好いてくれる者がいるのだから」

「私もこんなに大好きって思える人に出逢えて…幸せ」

吉「A」

「！」

不意に吉継に抱きしめられた。

Aもその流れに身を任せ、そっと吉継の背に腕を回した。

吉「俺は…怖い。お前を失うのも、己の欲に溺れるのも」

「！私は居なくならないよ。それにその…吉継が求めてくれるのだって嫌じゃない」

吉「なら、今この場でお前を求めても構わないか？」

「っ//」

問いかけが意味する事に、返事をするには恥ずかしく代わりにコクッとうなづいた。

ーー

縁側から和室に移動をし、吉継はAを優しく横たえた。畳の薫りがふわりと漂った。

口付けの余韻が残るAの唇は、まだしっとり湿っていて見るに艶めかしい。

吉「綺麗だ」

「っ//」

吉継の唇がAの首筋や鎖骨を辿る。

チクッ

首筋に小さく刺すような刺激が走る。
吉継が印をつけたようだった。
もどかしい刺激に思わずAは両脚を擦り合わせる。

その様子を吉継は目を細め見つめた。

吉「嫌だったら遠慮せず言ってくれ」

「ぅ…ん」

吉継の手が着物の合わせ目へと伸び、帯が解かれて前がはだけた。恥ずかしさからAは視線を泳がせ、顔を背ける。

触れる手は優しく、怖くはない。

ただ大抵は夜更けに行われる行為である。

今は日中で外は明るく、和室の部屋を囲む障子からは陽の光がやんわり差し込んでいる。

そんな空間での行為に背徳心が煽られた。

吉「…A？」

「！」

吉「無理強いさせたくない。正直に言ってくれ」

「あの…嫌じゃないの。ただ周りが明るいうちからだから、いつもより恥ずかしくって…//」

吉「っ(まずいな)」

Aはきっとそんなつもりは無いだろう。

だが恥じらいながら語るその姿は、情欲を掻き立てる起因でしかなかった。

(感情に流されないはずの俺が…お前の前ではこうも本能に抗えないとはな)

「っん//」

吉「すまぬ、俺はお前の魅力に溺れてしまった。もう抜け出せそうにない」

熱の篭った眼差しを受けながら、Aは吉継の頬に手を伸ばした。