最初で最後の紅一点 Ⅱ (ページ26)

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事務所の女の子①（川﨑皇輝）ページ26

この事務所に女の子が入ったらしい。

そんな話が持ち出されていた。

　

俺はその時、女の子って入れたの？どんな子だろう？としか思ってなかった。

　

数日後、いつも通りレッスン場に行くと、顔知らない人が2人いた

一人は男の子、もう一人は女の子Aだった。

ダンスはあまり得意でないのか、隣の子によく教えてもらっていて

だれどレッスンを重ねるうちに呑み込みが早くなっていった。

俺も教えることがあったけど、わからないところはしっかり聞きに来るし、何度も練習していた。

そしてコンサートや舞台に出るようになって、だけどかわりに出れなくなったJrがいて、

そのJrが「社長のお気に入り」「先輩に媚びを売っている」など流すようになった。

ジャニーさんがレッスン場に来てた時、俺に言った。

「You、あの子のこと気にかけてあげてね」

「Aちゃんですか？」

「あの子全部一人で抱え込んじゃうから」

「ふーん」