甘えたくなる（黒田光輝） ページ1
(黒田side)
たまーに、本当にたまーに誰かに甘えたくなるA。
YouTubeの撮影で集まった今日。
今日がその甘えたくなる時らしく、甘える相手はいつも変わるんだけど今回は俺らしい。
すごく嬉しいんだよ。大声で「すき！」「かわいい！」って言いたいぐらい。
普段Aはツンツン多めの子だから甘えることは少なくて、抱きつきに行くと「やめて！」って言われるくらい。でも甘える時期はいつものAと考えられないくらいの甘えたさん。
そんなギャップの差に何年も一緒にいるがまだ慣れない。
今日はそんな彼女の可愛さに悶えている。
3人掛けのソファに座る俺とA。その間に隙間はなく俺の腕に絡めてAがぴったりくっついている。
黒ちゃん！黒ちゃん！と大学の話、個人仕事の話を楽しそうに話す彼女。時々遠回しに頑張ったよ！って伝えてきてる気がして、こそは素直に言えないところがまた可愛い。
だんだん他のメンバーも来て、深田と渉たちは「今日甘えたちゃんなの？」「うわっ、ずるい！！」と騒ぎ立てる。
そんなことを言われてる中、静かな隣を見ると船を漕いでいた。
「A眠いの？」
『んー、少し、、、』
最近忙しいから、昨日も遅くまで仕事があったのだろう。
実際一緒に仕事するのは久しぶりだ。
雑誌では一緒になるがYouTubeだと最近回数が少なくなっている。
TVを見ればAが出てることが多い。
同じグループなのにここまで違うのかと、羨ましく思うがそれは彼女の頑張り、魅力だろう。
「時間になったら起こしてあげるから。寝てていいよ」
そう言うと、「ありがとう」と声が小さくなりながら眠りについた。
Aが寝ると自然と静かになった楽屋。
そんな時うっちーが来ると「なんでこんな静かの？！」とまあまあの大きさで言った。
「A寝てるからそんな大声出さないでね」
「えー寝ちゃったの？話そうとしてたことあったのに」
「俺が聞いてあげるー！」
「ほんとー？実はねーー」
なんて仲良くうちわくし始めたのは相変わらずマイペース。
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作者名：とく。 | 作成日時：2023年12月9日 18時
