【116】・好評なデザート。 ページ50
『Aside』
仕事の所に戻り、お昼休憩に入ってた従業員達が戻って来た。
勿論、八鳳さんも。
八鳳「Aの作ってくれたデザート、あっという間に無くなったよ。今回のも美味しかった」
A「それは良かったです。私も食べてみて、今回のりんご飴は上手く出来たなと思ってました」
八鳳「皆から好評だったし、喫茶店のメニューに追加してみたらどう?」
此処の旅館内にある和風喫茶店は、私が担当していて特別に働かせて貰っている。
八鳳「アレンジの種類を増やしたり、今ある喫茶店のデザートに加えたりさ」
A「良いですね、その提案。マネージャー達と一回相談してみます」
時々、こういう提案を考えてくれる八鳳さんには感謝している。
八鳳「あの子達にも作ってあげたんでしょ?」
A「はい。アキノリ君達とカイラさんには、残った林檎を使ってミニアップルパイにしました」
風味付けとしてシナモンを入れて正解だった。
A「あと、ナツメちゃんには余っていた苺を使ってストロベリーパイを作りましたよ。皆さん、とても喜んでくれました」
八鳳「道理で甘い匂いがすると思った。本命の大王はどうだった?」
A「1口食べただけで気に入ったみたいですよ」
デザートの作り甲斐があるから、私も作るのが楽しくなる。
どういうものが好みだとか、これをあげたら喜ぶ顔が見れるかなと考えて作ってる。
A「(新しいメニュー表でも作ろう)」
すると、八鳳さんが『あっ、そうだ』と声を出す。
八鳳「今日の夜、部屋で待ってて。私行くから」
A「は、はい。分かりました」
用事も知らせてくれなくて、私は曖昧に頷く。
不思議に思いながらも、午後の仕事に取り掛かった。
32人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時