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【110】・結婚について。 ページ44

『Aside』
ナツメちゃんと化粧品店を出た後も、ずっと楽しく話していた。
女子トークで盛り上がっていると、こんな問い掛けをされる。

ナツメ「あっ、もう1つ気になった事があって」
A「気になった事?何ですか?」

躊躇った様子でナツメちゃんは、口を開いた。

ナツメ「Aさんとエンマ様は、やっぱり結婚とかも考えてあるんですか?」
A「えっ?」

曇りのない無垢な瞳を向けられ、どうやって答えたら良いか分からなくなる。
エンマは結婚の事を本気で考えてるだろうし、きっと私の返事も待ってる筈。

A「正直、まだ私の方からしたら結婚する事に多少不安があると言いますか....」

付き合ってる事ですら言えてない上で、結婚の報告は早過ぎるんじゃ無いかと思ってしまう。

ナツメ「確かに、色々と考えちゃいますよね。相手はあのエンマ大王様ですし」
A「ですから、公表するのにも中々の覚悟がいるんですよ」

でも、エンマの言葉を思い出すと期待を寄せる自分が居て子供のように嬉しくなる。

『Aが隣に居てくれるだけで十分だ』

私も同じ気持ち。居てくれるだけで毎日が楽しい。

『絶対、幸せにする』

これからも一緒に居たいと思えた。

A「(もう少しだけ、この事は考えさせて)」

ちゃんと返事を言えるまで、あと少しだから。

A「こんな事を年下の子に話してしまう私は大人気ないですね。申し訳無いです」
ナツメ「全然良いですよ!私、応援してます!」
A「ありがとうございます。私も、ナツメちゃんを応援していますよ?トウマ君が少しでも早く気付いてくれるように、と」
ナツメ「どっ、どうしてトウマが....!」

慌てた様子で私の顔を見上げた。

A「結構、ナツメちゃんも分かりやすいですよね」

揶揄うと拗ねちゃったナツメちゃんを宥め、部屋まで送り私は仕事に戻った。

【111】・他愛も無い会話。→←【109】・気になる馴れ初め話。



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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時

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