【107】・お互いに癒しの存在。 ページ41
『Noside』
お昼時になった頃、客達の部屋案内をしていたAは1人で居るナツメを見つける。
目線の先には、旅館内にある小さな化粧品店があって店内に入ろうか迷っている様子だった。
A「お一人で此処に来たんですか?」
優しく声を掛けられ、振り向くナツメ。
ナツメ「Aさん!はい、ちょっと旅館内を見てた時気になってて」
A「アキノリ君達とは来なかったんですね」
ナツメ「部屋でゲームしてるらしくて、アキノリ達は呼ばなかったんです。一緒に来ても、きっとメイクとか分からないだろうし」
だから一人で店に来たのだと察したAは、ナツメにある提案をした。
A「だったら、私も一緒に入りましょうか?」
ナツメ「良いんですか?!」
A「えぇ、良いですよ。お客様達の部屋案内も全部終わりましたし少しくらいは大丈夫だと思います」
ナツメ「やった!嬉しいです!」
喜んだ顔をするナツメに微笑むAだけれど、本心は彼女と少しでも長く喋っていたいと思っている。
A「(可愛らしい顔するなぁ....)」
まるで年の離れた妹のような存在だと感じていた。
A「私はナツメちゃんと話す時が一番楽しいです。その屈託の無く可愛い笑顔を見てるだけで、とても心が癒されますよ」
ふと本音を口走ったAに対し、一気にナツメの顔がパァァっと明るくなる。
ナツメ「私もです!Aさんと一緒に居ると、楽しいですよ!一緒に居るだけで癒しの存在みたいだし凄く和みます!」
余程、嬉しかったのか眩しいくらいの笑みを浮かべていた。
A「そんな風に思って頂けると嬉しいですね」
彼女もナツメと同じように、微笑んだ。
A「では、行きましょうか」
ナツメ「あっ、はい!」
二人は化粧品店へ入って行った。
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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時