【88】・ある人からの指名。 ページ22
『Aside』
八鳳さんと一緒に仕事をしていると、女将さんが突然やって来た。
A「女将さん?」
八鳳「どうしたんですか?」
女将「ちょっとAちゃんに用があってね」
A「えっ?私....ですか?」
私は女将さんと別の場所へ行って、話を聞く。
何か問題を起こしちゃったのかなと思って、緊張した心情で女将さんが口を開くのを待つ。
A「あの...私、何かしちゃいました....?」
女将「そんなに不安にならないで良いのよ?大丈夫、安心して。Aちゃんの問題で呼んだ訳じゃ無いわ」
ホッとした私は安堵して、肩を落とす。
女将「実はね、大王様から指名がきてたの」
A「大王様が?私にですか?」
女将「えぇ、そうよ。仕事が終わったら、“宴会場に来てくれ”って言っていたの」
そこまで聞いて、何となく合点がいった。
A「(朝言ってたのは、この事.....?)」
エンマの言っていた『やりたい事』とは、宴会の事。
きっと、ナツメちゃん達も一緒に参加するだろうから私を選んだのか。
だけど、それだと宴会場に居られるのは少しと言うかほぼ料理とかお酒等を運ぶのに忙しくなって楽しく皆と一緒にゆっくり過ごす事は出来ない。
A「(他の人でも良かったんじゃないかな...)」
指名と言われたからには、やらなきゃなんだけど。
A「分かりました。仕事が終わりましたら、すぐに宴会場へ行きます」
そう言うと、女将さんはニッコリと微笑んだ。
女将「じゃあ、宜しくね。仕事、頑張って」
A「はい!」
女将さんに頭を下げてから、八鳳さんが居る場所まで戻った。
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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時