検索窓
今日:53 hit、昨日:14 hit、合計:5,908 hit

【68】・子供っぽい彼の甘え方。 ページ2

『Aside』
暫くエンマの肩に顔を埋めてた私は、小さく欠伸が出て眠気が襲う。
これ以上、彼に抱き締められてたら絶対に眠ると思いベッドから出ようとしていた。

エンマ「もう行くのか?」

まだ此処に居て欲しいのか、寂しげな顔をされる。

A「まっ、前みたいに仕事が間に合わなくなったら大変だし....」

何故か罪悪感を感じてしまった私は、中々ベッドから出られずにいる。
そして、後ろから抱き締められている状況。
(ついでに言えば、首元に顔を埋められてる)

A「(何か、エンマが子供みたいに見える)」

例えるなら、母親に甘えてる的な感じ。
数分経った頃、唐突にエンマが問い掛けた。

エンマ「今日の仕事は、いつまでだ?」
A「夕方頃だと思うけど....まだ、仕事内容を見てないから正確に何時頃とかは分からない」

基本的な仕事は通常通りの内容だけど、昨日みたいな大浴場の掃除や物の取り替え等は急に決められる。

エンマ「夜は空いてるのか」
A「そうだね...って、まさか二日連続で?!」
エンマ「違ぇよ。やりたい事があるんだ」
A「(やりたい事?何だろう)」

不思議に思っていると、不意に耳元で囁かれた。

エンマ「お前、何想像してたんだよ」
A「別に何も....」

そっと頬を撫でられて、身体が反応する。

A「もう離して...行かないと」

この場を逃げる為、仕事を言い訳に使ってエンマから離れる。

エンマ「やっても良いんだぞ」
A「え?」
エンマ「二日連続、お前を抱いてやっても」

ニヤッとした表情をして、そう言われた。

A「な、何言って...!」
エンマ「そういう事されるの期待してるだろ?」
A「してないからっ!馬鹿な事言ってないで、早く服着て!」

逃げれた私は、着物を直して髪を整える。

A「(あの体力お化けめ....)」

腰の痛みを我慢しながら、やっとの思いで従業員室に向かおうとしていた私をエンマが呼び止める。

エンマ「前みたいにキスしてくれないのか?」
A「さっき舌入れてきたから嫌」
エンマ「即答するなよ、俺が傷付く」
A「....分かった、分かったって!」

扉から引き返して、エンマの唇にキスをした。

エンマ「ありがとな、A」

お返しとしてなのか、彼もキスをしてきた。

A「(こういう時だけ、甘い声使う〜!)」

そこが狡いところでもある。
私は、エンマに見送られながら扉を開けて従業員室に向かった。

【69】・揶揄い上手な先輩。→←【67】・朝からイチャイチャ。※軽め(R表現)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
32人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。