検索窓
今日:32 hit、昨日:49 hit、合計:16,397 hit

【4】・二人きり。 ページ6

『Noside』
長い廊下を歩いてると、エンマ大王が口を開く。

エンマ「Aに、“大王様”って言われるのは何だか妙な違和感があるな」
A「仕事中なので仕方ないんです」

きっぱりと言われてしまうが、こうして彼女と二人きりという事が嬉しいエンマ大王は全く気にしない様子で笑い返した。

A「それと、業務上はそう呼ばないといけないので文句言わないでくださいね」
エンマ「今のは少し言い過ぎだぞ?お前、最近ぬらりに似てきたと思う」

肩を並べて一緒に歩く二人の後ろ姿は、障子の隙間から差す夕日に照らされていた。

A「...何日間、泊まる予定なんですか?」
エンマ「5日間くらいだ。彼奴らには色々と、世話になっているからな。日頃の疲れを癒して欲しいと思って連れて来た」

すると、Aはほんの一瞬少し寂しそうな表情になって誤魔化す様に微笑んだ。

その一瞬を見逃さなかったエンマ大王は、Aの頭に片手を置いて彼女にだけ向ける優しくて穏やかな笑みを見せた。

エンマ「また近い内、此処に来る」
A「はい....」

微かに頬を赤く染め上げたAは、その仕草だけでも彼に魅力的だと感じさせた。

エンマ「その顔、他の奴らには絶対に見せるなよ」

わざとらしく、彼女の耳元で囁いたエンマ大王も内心はとっても荒れていた。

【5】→続き→←【3】→続き



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カナミ | 作成日時:2023年11月17日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。