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【38】・互いに求め合う。※軽め(R表現) ページ40

『Aside』
お客さんも従業員も出入り自由の調理場で、デザートを漸く作り終わった。

A「よし、後は飾り付けしてナツメちゃん達の所に持っていこう」

ナツメちゃんには、キャラメルスフレ。
アキノリ君には、チョコレートフレンチトースト。
トウマ君には、色んな味のプチシュークリーム。

余った分は、女将さん達や八鳳さんにあげるものとして残しておく。

A「(気に入ってくれれば良いけど....)」

“上手く作れたけど口に合うかな”と思っていると、何故か後ろから抱き締められる。
ふわりと香る匂いに、誰なのかすぐ分かった。

「また美味そうなの作ったな」
A「私の自信作を作ったの。つまみ食いしちゃダメだよ、エンマ?」

そう言うと、少し口を尖らせてからジッと見つめてきた。

エンマ「なぁ、ダメか?」

まるで捨てられた子犬の様な瞳を向けて、強請ってくる。

A「ダメ。これは、ナツメちゃん達にあげる為に作ったデザートなの」
エンマ「1個くらいくれたって....」

文句を言うエンマに、私は仕方なく余ったプチシュークリームを手に取り後ろを振り向く。

A「これだけだからね」

食べさせると、嬉しそうに笑った。

エンマ「そういや、あの簪はどうだ?お前に似合うと思って買ったんだ」
A「可愛いし使いやすいよ。それと....」
エンマ「簪を贈る意味の事、前から知ってたぞ。この返事はいつでも良い、気長に待ってる」

頬に手を添えられた後、重ねるだけのキスをされる。
すると、舌を入れられて深いキスに変わっていく。

エンマ「口、開けろ」

言われた通りに少し口を開ければ、さらにエンマの舌が入ってきた。

A「んぅ...ふッ....////」

彼の首に腕を回して、濃厚なキスを続ける。

A「エンマ、もっとしたい.....」
エンマ「お前が望むなら何回だってしてやるよ」

夜の時みたいに、ギラついた瞳を向けてきてドキッとした。
リップ音だけが響く中、お互いの唇を重ね合い舌を絡め合う。

A「はッぁ....んっ...////」

そのまま深いキスをしていると、急に足元がフラついて倒れそうになるがエンマに支えられる。

エンマ「俺とのキス、そんなに善かったのか?」
A「うるさい....」

ご満悦なエンマにそう返して、暫くの間は此処で休む事にした。

【39】・仕返しの不意打ちキス。→←【37】・終わらせた仕事。



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作者名:カナミ | 作成日時:2023年11月17日 1時

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