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【20】・自由過ぎる猫妖怪・猫又。 ページ22

『ナツメside』
食事処に着いて、特別な個室座敷に案内された。
これも、エンマ様の為だけに作られたらしい。

ナツメ「あれ、昨日の猫妖怪が居る」

窓辺の隅に寝っ転がりながら、スヤスヤと眠っている。

アキノリ「この猫妖怪、やけにAさんと仲良かったよな...」
トウマ「それよりも、エンマ様だけの個室座敷なのにどうやって入ったんだろう....」
ナツメ「確かに....」

なんて私達が言っていると、エンマ様が眠っている猫妖怪を抱き上げた。

エンマ「ナツメ、そこにある大判焼き取ってくれ」
ナツメ「は、はい」

テーブルに置いてある大判焼きを取って、エンマ様に手渡すとそれを猫妖怪に近付けた。

??(猫妖怪)「ニャ....この匂いは、大判焼き!」

バッと起き上がって、エンマ様が持っている大判焼きを取ると嬉しそうに食べ始めた。

エンマ「何で此処に居るんだ、猫又」
猫又「此処に来れば、大判焼きがいっぱい食べれるから来てただけニャ」
エンマ「本当に、食い意地と睡眠欲だけは無駄にあるな。俺のは構わねぇが、他の客から盗み食いすんなよ?」
猫又「分かったニャン!」

もう1つ、大判焼きをあげて此処を去っていくように言われた猫妖怪....猫又は素直に言う事を聞いて出て行った。

アキノリ「自由な猫妖怪だな....」
ナツメ「良いんですか?大判焼きあげちゃって」

高級そうな包みもあって、とても美味しそうだった。

エンマ「あれくらいしないと、俺の言う事は聞かないからな。それに、大判焼きは頼めば持ってきてくれる」

“要るなら後で頼んでおくな”と言って、エンマ様は微笑んだ。

【21】・豪華な朝ご飯とメロンタルト。→←【19】・やっぱり友人には見えない。



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作者名:カナミ | 作成日時:2023年11月17日 1時

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