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棗くんと一緒に車に乗って岡崎事務所の中へ入る。すると偶然おかりんさんがいたので声をかける。



「おかりんさん!」


「Aさんと棗さん!こんにちは。どうされましたか?」


「こんにちは。物凄い私情なんですけど、百さんと千さんにこれ、渡していただけますか?本当すみません。」


「もちろんです。渡しておきますね」


「ありがとうございます」



そう頭を下げる。その後、おかりんさんと少し話をしてから車へ戻った。すると何故か棗くんが不安そうに私を見ている。



「どうしたの?」


「いえ、直接渡さなくてもよかったのでしょうか…」


「いいでしょ、そこまでしなくても…」



ーーープルルルッ



携帯が鳴る。思わず棗くんと目を合わす。それから携帯の画面をみると『百くん』の3文字。まじか…と思いながら電話に出る。



「も、しもし」


「ありえない」


「え、なにが」



そういったところで隣で棗くんが「Aさん…」とため息をついた。頭にハテナを浮かべた数秒後、「もういい!!何で直接渡しに来ないの!!?ありえないよ!!」と百くんから大声で怒鳴られる。



「はあ?いいじゃん別に」


「Aさん…!!」


「なに、巳波いるの?ちょっと!巳波に代わって!!」


「だってよ、棗くん」



そう言って棗くんに携帯を渡す。げっ、という顔をした後「お電話変わりました。棗巳波です。」と明るめの声で出る。



「はい、はい……そうですね、伝えておきます。失礼しますね」


「なに、何て?」


「今日仕事が終わり次第貴方の家へ来るそうです」


「はあああ??鍵かけとこ」


「まあ、これ以上は百さんを怒らせない方がいいのでは?」


「私のせいなの…?嫌だよ、私悪くないし。それなら事務所泊まるし。」


「それでは風邪をひいてしまうでしょう」


「じゃあ棗くんも私の家来てよ」


「は、はあ?」


「お願い!このままだと百くん私の事殺しちゃうかも」(大袈裟)


「え」



こうして、強制的に棗くんも私の家にくることになった。



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作者名:ミズキ | 作成日時:2020年1月18日 19時

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