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百side
「はあ!?Aちゃんが風邪!!?」
「ご存知じゃなかったですか?…珍しいですよね」
巳波から発せられたその言葉に「それはまずい!!」と千と2人で叫ぶ。俺たちの楽屋に挨拶に来たŹOOĻの4人はキョトンとして、首を傾げた。
「ほら、Aって元気ハツラツで病気なんて滅多にかからないじゃない。だから、たまにくる風邪とかの一撃が重いんだ」
「高校生くらいのときヤバかったよね!?2人でめっちゃ世話してさ、ほんとぐったりしてて…」
「電話してる時、辛そうだった…」
「でしょ!?」
「こういう時、風邪だけでも酷かったらアイツ吐いちゃうからね…可哀想に」
「や、やっぱり世話係呼んだ方がよかったか…?」
俺たちの言葉に焦る4人を見て、Aちゃんはとことん愛されているなあ、と思う。そんな呑気なこと思っている状況ではないのは分かっているが、いつもなら表情を一定に保っている巳波も眉間に皺を寄せている。
「俺たちで仕事終わったらAちゃんの家行く?」
「そうね」
「いえ、ここは私たちが行きます」
「あ、本当?じゃあ、用意してった方がいい物言ってくね!!」
「ゼリー、冷えピタ、タオル、ゴミ袋と新聞…あとお湯で温めたらできるおかゆとか…インスタントのスープとか」と次々に言っていったことをトウマが携帯のメモに入力していく。
「あと、Aはきっと部屋で閉じこもっちゃってるから換気とかもしてやってくれ」
「わかりました。ありがとうございます」
「…ありがとうございます」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます」
「いいのいいの!それじゃ、収録頑張ろうね!!」
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作者名:ミズキ | 作成日時:2020年1月18日 19時