3話 ページ5
「おかあ…さっ」
私に気づいた“鬼”は掴んでいたお母さんを投げ捨て、
“鬼”「アソボォォ-…アソンデェェ!!」
と言ってきた。
投げ捨てられたお母さんはぐったりとしている。
その時カチンッと何かが切れる音がした。
…よくも、私の大切な家族を!!!
「花の呼吸 拾ノ型 蕾!!せいぜいこの型で苦しめばいい…!」
力任せではあったが気が気ではなかった私は呼吸の中でも1番苦しい型で“鬼”を倒した。
そして“鬼”がいなくなったあと、私は急いでお母さんの元へ駆け寄った。抱き上げ、恐る恐る右手の脈を測った。
「っ…おか…、さん…ごめっ…、ごめんな…さぃっ…」
分かってはいたけれど、お母さんはもう既に死んでしまっていた。
何が柱だ…!
大切な人すら守れず、何が柱なんだっ…
結局私はその日、ずっと泣いた。
お母さんの葬式中も何も考えることが出来ず、全てお母さんの妹である美子さんに任せっきりだった。
親戚が集まって、誰が私を引き取るかと話し合いになったが、1人でも大丈夫だと言った。
多数が納得していなかったが、美子さんが説得してくたおかげで最終的には了承を得ることが出来た。
だけど、もちろん1人で大丈夫な訳が無い。
だけど、帰り際に美子さんが
「Aちゃん、困ったらいつでも言っていいからね。援助するから」
その言葉に泣きそうになった。
お母さんに似た性格をしてたから尚更。
家に帰り、私は考え事をした。
なんで私の周りの人はみんないなくなるんだろう…
前世だって沢山の仲間を失った。
鬼殺隊はいつ死ぬか分からない。
柱だったらその確率はグンと高くなる。
でも、もう何も失いたくない…
これ以上、悲しい思いをしたくない…
「あ…、そっかぁ……」
だったら大切な人を作らなければいいんだ。
嫌われるような態度をとって、その人が死んでも私が悲しまないように、私が死んでもその人が悲しまないように。
大切な人は失った家族だけ。
もうこれでいいんだ。
これでもう苦しむことも無くなるだろう。
そうと決まれば、お父さんとお母さんの形見である指輪をネックレスに通し、首にかけて服で隠し、お姉ちゃんがよく身につけていた髪留めを身につけた私は、行くあてもなく私は家を出た。
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モチモチ(プロフ) - わっぱみがきさん» え!それは良かったです!!好きな作品同士のお話私案外好きなのでおすすめですよ😚 (11月18日 20時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
わっぱみがき - 夢主以外で鬼滅キャラ出てくるの見るの結構躊躇っちゃったけど勇気だして見たら最高すぎてとんだ(?)作者さんがかく作品だからなんだろうけど普通にハマりました!これで読めるジャンル増えました!神!! (11月1日 10時) (レス) @page50 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 奏さん» うわーぁぁん!!10回も読んでくださってるなんて恐縮でしかありません😭 ありがとうございますっ!!! 私は新たに推しが増えてしまい困ってます() (2022年9月24日 20時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - もうかれこれ10回くらいこの話全話読んでます(笑)感動もするし何より飽きない!この話作ったのすごすぎません?笑 推し→鬼滅の刃は胡蝶三姉妹、無一郎 ハイキューは月島 呪術廻戦は伏黒、真希さん 東リべ マイキー、ドラケン、千冬、場地さん、三ツ谷です! (2022年9月24日 16時) (レス) @page1 id: 5ace0f76be (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - シンアさん» はじめましてっ!素晴らしいと言ってもらえてすごく嬉しいです!!😭 推ししか勝たんですよ!笑 よかったら、今東リベの作品で、シンアさんの推しである蘭ちゃん書いているのでよかったら見ていってくださいねっ! (2022年2月6日 15時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モチモチ x他1人 | 作成日時:2021年5月30日 15時